後半戦へ光明!!広島・大道“進化”先発5戦目で自己最長7回0/3零封 佐々岡監督「投げっぷりいい」

[ 2021年7月11日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5ー0ヤクルト ( 2021年7月10日    神宮 )

<ヤ・広>8回途中まで無失点の力投で4勝目を挙げた広島・大道(撮影・島崎忠彦)
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 広島の大道温貴投手(22)が10日のヤクルト戦で自己最長となる7回0/3を投げ2安打無失点の好投で4勝目を挙げた。6月上旬に先発に配置転換されて以降はローテーションを守り、後半戦への光明となった。打線も石原貴規捕手(23)が先制の2点打を放つなど5得点。投打がかみ合う快勝でヤクルト戦の連敗を8で止めた。

 救援として開幕を迎えた大道が、前半戦を終える頃には立派な先発投手に生まれ変わっていた。先発5試合目となったこの日は7回終了時点で77球で被安打1。完封が見えてきた8回、先頭のオスナに左前打され、続く中村のゴロを三塁手の三好が失策。サンタナには、この日初の四球を与え満塁にしたところで交代したが、自己最長の投球回を投げ強烈な印象を残す無失点投球だった。

 「6、7回を投げ切れたのも全部が初めて。どんどん進歩しているのかなと思う」

 満塁での降板には苦い思い出がある。八戸学院大3年時に出場した全日本大学選手権1回戦の佛教大戦。先発し8回まで無失点も、3点優勢の9回に1死満塁で交代。チームはサヨナラ負けした。

 ただ、この降板がプロ入りへの分岐点になった。「完投できなかった悔しさと同時に、当時の力でここまでできるんだ…という自信にもなった。もっと頑張れば、プロにいけるかもと思えた。僕の中の眠っていた魂が燃えたような感覚があった」と振り返る。完封を逃した反省から数カ月間で体重を4キロ増やして体力強化。4年時には「あまりバテたな…と思った試合はない」と言い切るまでの力を身につけ、プロ入りを実現させた。

 当時鍛えたスタミナは衰えていない。この日の最速は146キロにとどまったが、普段よりも大きめにふりかぶるなどし全身を使いながら力を伝えた。「腕を振っても145キロとかだった。手を抜いてはダメだと思った」。

 佐々岡監督からは「投げっぷりが彼のいいところ。球が生きていた」と認められ、後半戦も先発で起用される見込みだ。「まだそこ(完投ができる)までの力はない。今日みたいにみんなで0点に抑えられたらいい」。高卒2年目左腕の玉村も台頭中。確かな手応えを得て、反攻を期す後半戦に向かう。(河合 洋介)

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