4度雨天中断もDeNA今季初4連勝！初の神宮主催試合　中大時代慣れ親しんだ球場で新人・牧が同点打

セ・リーグ   DeNA3―2中日 （ 2021年6月29日    神宮 ）

＜D・中＞5回2死二塁、右適時三塁打を放つ代打・牧（撮影・島崎忠彦）
Photo By スポニチ

　雨による度重なる中断を乗り越え、DeNAが今季初の4連勝をマークした。1点を追う5回2死二塁。ルーキーの牧は代打で打席に入ると「チャンスなので気持ちで打った」と、大野雄から同点の右中間三塁打を放った。

　1ボール2ストライクと追い込まれたが、「（代打は）1打席で次はない」と昨季沢村賞左腕の133キロツーシームを捉え、ヘッドスライディングで三塁まで達した。交流戦後に腰痛の影響で、ベンチスタートが増えたが、見事に1打席で結果を出し、桑原の勝ち越し打につないだ。

　この日は球団初の神宮球場での主催試合。本拠横浜スタジアムが東京五輪の会場となる影響での措置で、試合前には大型ビジョンに「神宮球場お借りします。」とメッセージも流れた。慣れない一塁側ベンチ、学生野球でも利用するロッカーを着替えに使った。

　3回攻撃中、5回攻撃中、5回終了後の3度、雨で中断。難しい状況だったが、勝利への執念は切らさなかった。4度目は再開できず、6回攻撃途中でコールドゲーム。逆転勝利をつかんだ。

　三浦監督も「（牧は）食らいついてよく打ってくれた。ベンチでもしっかり集中している」と称えた。ヤクルト以外のセ・リーグ球団が神宮球場で試合を主催するのは55年11月の巨人―大洋（現DeNA）以来66年ぶり。中大時代に親しんだ球場だが、牧は「プロとして楽しんだ」と異例ずくめの試合を振り返った。（君島　圭介）