“現代のルース大谷”驚速26号! ヤンキースタジアム降臨で「ブロードウェー・ショー」

[ 2021年6月30日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5-3ヤンキース ( 2021年6月28日    ニューヨーク )

<ヤンキース・エンゼルス>初回、先制ソロを放つ大谷(AP)
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 同じ二刀流で活躍したベーブ・ルースが本拠地としたニューヨーク。旧ヤンキースタジアムは「ルースが建てた家」と呼ばれたが、ヤンキースファンも大谷の姿を伝説の選手と重ねた。現代に降臨した二刀流は、09年に完成した新球場で初めてアーチを描いた。

 「(ルースも在籍した)ヤンキースは名実ともに世界一のチームだと思うので、そういうところでプレーできるのは凄い光栄です」。大リーグ公式サイトではトップページで翔平の名前にひっかけ「ブロードウェー・ショー」――。ニューヨーク・ポスト紙も、ジョー・マドン監督が「Ruthian(ルースのような)」と表現した活躍を伝えた。

 メジャー1年目の18年は同球場での3連戦で9打数無安打。初戦は人類最速左腕チャプマンの161キロに遊ゴロに倒れた。3戦目は田中将(現楽天)に2打数無安打で2三振。「力が足りない」と打者として力不足を感じた。あれから3年。初回に右越えへ先制26号ソロを放ち、勝利に貢献した充実感に浸った。

 日本ハム時代からルースと比較され、伝記本を読んだこともある。「本の中でしか見たことがなかったりだとか、神様みたいな存在」と目を輝かせ、メジャーへの思いをはせた。2桁勝利&2桁本塁打などルース以来の約100年ぶりの偉業を成し遂げ、海を渡った。

 試合前だった。ブルペンで投球練習をした後に、ヤンキースタジアムにあるルースやジョー・ディマジオら往年の名選手のレリーフが飾られた中堅後方のモニュメントパークを訪れた。大リーグの輝かしい歴史に触れ試合では自らの足跡をしっかりと残した。

 30日(日本時間7月1日午前8時5分開始)にヤンキース戦初先発。敵将のアーロン・ブーン監督からも「打席でもスピード(走塁)でもエリート。マウンドでは力強い投球で支配している」と称えられた二刀流が、投打で魅了する。

 《メジャー15球場制覇弾》大谷がヤンキースタジアムで初本塁打。メジャー通算15球場目での本塁打となった。ア・リーグ球場では14球場目で、ブルージェイズ本拠はロジャーズ・センターとTDボールパークの2球場、19年までのレンジャーズの本拠グローブライフ・パークが含まれる。ア球場で本塁打がないのはタイガース、オリオールズとレンジャーズの新球場となった。またヤンキースタジアムでの日本選手の本塁打は09年開場の現スタジアムでは松井秀喜、イチロー以来3人目で、旧スタジアムでの岩村明憲、城島健司、井口資仁を合わせて6人目となった。

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2021年6月30日のニュース