森繁和氏の交流戦展望 パ本拠のDH制、セ指揮官の継投タイミング見極めが鍵

[ 2021年5月25日 05:30 ]

森繁和氏
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 【交流戦展望】2年ぶりの交流戦。阪神・佐藤輝や楽天・早川ら活躍中のルーキーを筆頭に初対決も多く、見どころは増えるだろう。わずか18試合。しかし、この18試合がペナント争いに与える影響は大きい。

 例年、分が悪いセ・リーグ。2位・巨人に4・5ゲーム差をつけている首位・阪神がパ・リーグ各球団からマークされるはず。強みはホームで14勝4敗1分けと強さを発揮していること。さらに外国人野手がマルテ、サンズ、ロハスと3人おり、ビジターであるパ本拠地でのDH制にも対応できる点だ。

 その阪神を筆頭に、セがどこまで対抗できるか。私も中日監督時代、パにはパワーのある投手、打者が多いのを肌で感じていた。そんな差と同時に、交流戦ならではの継投の難しさもある。例えばDH制のあるパ本拠地で戦うケース。普段と違って投手の打席に代打を送る機会がないため、どうしても投手を引っ張りがちになる。結果、継投のタイミングが遅れ、試合の結果を左右する。特に今季は9回打ち切り。指揮官の采配、判断の比重はより増すだろう。

 一方のパは首位・ソフトバンクから5位・オリックスまで5・5ゲームの僅差。交流戦は自チームが勝ち、同一リーグの他の5球団が敗れれば一気に全チームと1ゲーム差がつく。リーグ内の順位争いが絡むだけに、パの各球団は目の色を変えてセにぶつかってくるはずだ。(スポニチ本紙評論家)

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2021年5月25日のニュース