金本知憲氏 好調阪神、今年の交流戦は“稼ぎ時” オリックス・宮城ら好投手との対戦は楽しみ

[ 2021年5月25日 07:00 ]

スポーツニッポン評論家・金本知憲氏
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 【金本知憲 虎への金言】交流戦は18試合。1チームと3連戦ずつで、順調に消化する限りは同じ先発投手と2度当たることがない。交流戦が始まった頃と比べても、半分の試合数だ。必要以上に意識して「交流戦だから…」と構えることはない。パ・リーグ優勢で推移してきた例年に比べ、今季はそこまで圧倒されるようなことはないのでは。今回空いた5日間も2軍戦を使って実戦調整するなど、それほど影響はないと思う。

 どの投手と当たるのか、日程の運に左右されるところもある。直近のローテーションを見れば、阪神はオリックス・宮城、山本、楽天・田中将、早川らパの注目投手との対戦が多くなりそうだ。

 中でも開幕から印象に残るのが宮城だ。直球も変化球も全部がいい。直球はキレがあって球速以上に速く感じ、スライダーやカーブで緩急も使える。左打者は相当打ちにくいと思う。いま防御率1位に付けているのも分かる。好調な阪神打線が、どう対抗していくのか、注目したい。

 敵地で使えるDHは試合ごと、投手に合わせて起用していく形になるのでは。糸井、陽川、ロハスら候補がたくさんいる。1人に固定する必要はないし、先発で出られなかった糸井らにとっては、いいモチベーションにもなる。首脳陣にとっては選択肢が多く、うれしい悩みだろう。

 まだ101試合が残っているが、いまのところ阪神は非常にいい状況で進んでいる。菅野、坂本を欠く巨人は新たに梶谷が左足を痛めた。戻ってきた抑えのデラロサもまだ万全ではない。広島も新型コロナの影響で大変な状況だ。中日も抑えのR・マルチネスが五輪予選で抜ける。振り返れば、ヤクルト、DeNAも期待していた外国人選手を欠いて開幕を迎えた。幸い阪神は一時離脱した大山が比較的短い期間で復帰した。糸原は少し時間がかかるかもしれないが…。外国人選手を8人そろえた準備が効いている。いまの追い風を生かし、走れるときに走っておきたいだろう。

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2021年5月25日のニュース