【スポニチ評論家座談会~大阪編(5)】開幕投手・藤浪が阪神にもたらす効果

[ 2021年3月23日 08:04 ]

<オープン戦 オ・神> ユニホームを血で染めながらも力投する藤浪(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 ――阪神は、藤浪が開幕投手に決まった。

 鈴木 勝てば藤浪も、チームも勢いに乗るでしょう。この2年間で1勝なので勇気のいる指名だけど、ハマれば面白いね。藤浪に責任感、自覚を持たせるという意味ではいいかもしれない。

 ――鈴木さんは14度、開幕投手を経験。

 鈴木 2回目まではうれしかったかな。任せてもらえるんだと。回数が増えるごとに負けたらどうしようと怖くなってきた。逃げたくなっていた。

 ――大野さんも開幕投手は4度、経験。

 大野 阪神が優勝するためには藤浪の復活は必要。結果も大事だけど内容でしょうね。そういうものを見せてくれれば、チームとして大きいし、仮に勝てなくてもくじけないでいい。あれだけのボールを投げるんだから、みんな期待はしているでしょうし。

 ――開幕投手といえばその1年、おまえを軸に回っていくんだぞというメッセージも込められているものだった。重みもある。西勇という実績ある投手を2カード目にして、矢野監督は勝負に出た。

 大野 その後のカードや相性なども考えての西勇の2カード目の広島戦なんだろうけど、でもそれだけではなく、矢野監督が今年の藤浪にかけた、やってほしいという思いは必ずある。

 ――西勇を2カード目に回すと、では開幕は誰で…と考えたら、昨年の成績をみれば秋山や青柳が候補になるのが自然だが。

 亀山 青柳や秋山にはきっちりと2桁を計算したい。矢野監督は開幕を藤浪で取りたいのは当たり前ですが、優勝するために先発の6人をどう並べるかを考えたのではないでしょうか。

 広澤 藤浪にとって開幕投手が、いい刺激、完全復活するきっかけになることを期待したい。

 ――関本さんは早くから藤浪の開幕投手は面白いと話していた。

 関本 巨人は倒しにいかないといけない。じゃあ西勇以外の投手なら誰となったとき、藤浪で勝てたら効果は絶大です。キャンプ中の西勇のリタイアは、むしろ良いきっかけだと思える。

 ――西勇がキャンプをリタイアする前から矢野監督は「開幕=藤浪」の考えはあったのだろうか?

 関本 西勇でいこうとしていたと思いますが、プランの中では藤浪もあったと思います。開幕も大事という考えと、巨人戦も大事という2つの考えがあっての、この選択だったと思います。

 赤星 エースは西勇ですが、開幕を藤浪で勝つことで1年間を勝ちきるイメージができあがります。

 片岡 昨年の1勝は神宮でしたしね。藤浪にかけてみましょう。
 (終わり)

 ※今回の評論家座談会は、不二サッシ株式会社の『飛沫ガード』(90センチ×60センチのアクリル板)を各氏の間に設置し、新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染予防を徹底して開いています。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月23日のニュース