初出場の上田西 エース山口162球熱投も1球に泣く「いっぱい成長できる場所でした」

[ 2021年3月23日 18:19 ]

第93回選抜高校野球大会第4日第3試合 1回戦   広島新庄1-0上田西 ( 2021年3月23日    甲子園 )

<広島新庄・上田西>12回をひとりで投げ切るも力尽き、涙の上田西・山口(左)(撮影・北條 貴史)
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 第93回選抜高校野球大会第4日は23日、兵庫県西宮市の甲子園球場で1回戦が行われ、第3試合で初出場の上田西(長野)は中国王者の広島新庄(広島)と対戦。延長12回サヨナラ、0-1で敗れてセンバツ初勝利はならなかった。

 上田西のエース左腕・山口謙作(3年)が1球に泣いた。延長11回まで無失点投球を続け、12回2死から連打を浴びてサヨナラ負け。162球の熱投だったが「(最後は)スライダーです。中に入ってそれを打たれてしまった。やばいなと思った。浮いてしまった」と涙を流した。

 自身の投球を振り返り、「前半はピンチで粘る投球でしたが、後半から自分らしい投球ができて、最後は甘いところにいっちゃって、それが悔しいというか」と語った。冷静に投げ続けたが「遊撃や左翼、守備のみんなが助けてくれたんで、自分も打たせて取ろうと思って投げました」。120球を超えて突入した延長については「体的には疲れてなかったんで、絶対抑えてやろうと思いました」と話した。

 初の甲子園については「憧れのところで投げさせてもらった。いっぱい成長できる場所でした」と感想。夏に向けては「この悔しい気持ちを忘れないで、夏にこの場所に戻って勝利したいです」と奮起を誓った。
 
 吉崎琢朗監督は「ベストピッチをしてくれた。この試合は山口に任せたという気持ちでいました。初回から気持ちと技術が備わっていた。投手として成長を感じた」とねぎらった。

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