下関国際 9回3年・片桐の適時打などで2点返すも涙…8回守備乱れ4失点

[ 2021年3月20日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第1日第3試合 1回戦   下関国際2―6高崎健康福祉大高崎 ( 2021年3月19日    甲子園 )

<健大高崎・下関国際>初戦を飾れず、ガックリとあいさつを終え引き揚げる下関国際ナイン(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 意地だった。下関国際は6点を追う9回。無死一塁から1番・片桐優介の左中間を破る適時二塁打、1死三塁から賀谷勇斗主将の遊ゴロの間に2点を返したが、反撃はここまでだった。坂原秀尚監督は「やっと彼らの中で開き直れたのかもしれない。仕掛けが遅かった」と悔やんだ。

 メンバー18人中14人が新2年生。主将の賀谷も2年生という若いチームは、一戦ごとに成長して昨秋の中国大会で準優勝。3年ぶりのセンバツ出場で昨秋の関東王者に挑んだが、相手先発右腕の高松将斗投手を打ちあぐねた。8回終了時点でヒットは1本のみ。カウント球のスライダーを狙っていたという4番の守優雅は「そこで直球が来たり、しっかり捉えられなかった。早いカウントで打ち切れなかった」と唇をかんだ。坂原監督は「打てなかった。もうちょっと積極的に振ってほしかったけど、受け身になっていた」と肩を落とした。 

 投手陣が踏ん張り終盤まで「2、3点差」というゲームプラン通りに進めただけに8回の失点が痛かった。2失策と守備が乱れ4失点。昨秋の山口大会では6試合で10失策。守備を意識し、中国大会では4試合で2失策と改善が見られていた守りに、再びほころびが出てしまった。賀谷は「8回をしっかり守れていたら、9回もいい流れで迎えられた。そこが守れなかった。弱さが出た」とうなだれた。

 大半のナインが試合後、涙を流した。指揮官は「悔しさをエネルギーにするのが(下関)国際。今の思いを胸に刻んで挑んでいきたい」と語った。

続きを表示

2021年3月20日のニュース