巨人OB会長・中畑清氏が語る 原監督への期待値 覚悟のチーム&組織づくり こんなに心強い存在はない

[ 2020年9月12日 05:30 ]

巨人・原監督 球団歴代最多1067勝

19年7月、原監督(右)と談笑する中畑氏
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 辰ちゃんは非の打ちどころがない名将になったよ。過去2度の監督時代は戦力的に恵まれ、運が強いなあというところもあった。これまでやっかみ半分で見ていた部分もあったけど、今は心底思う。歴史に名を残す名監督になった。

 3度目の監督を引き受けた去年から全権監督として新しいスタイルをつくり上げた。若手を育てながら5年ぶりの優勝。育てながら勝つって理想なんだけどね。これが難しい。DeNAの監督4年間で痛感したよ。それを見事に結果を出すんだから説得力がある。

 補強面でも今季、ウィーラーや高梨、楽天で埋もれていた選手を獲って大きな戦力にしている。他球団の4番やエースをかき集めるんじゃない。巨人では活躍の場がなくなった沢村をロッテに出すなど、広く球界全体の人材の有効活用を考えているんだよね。

 この世界は勝つことが一番の信頼を生む。増田大の投手起用にしても話題提供じゃなくて、先を見据えた明確な理由がある。それが伝わっているから選手もフロントも全幅の信頼を寄せているんだ。

 監督が全権を与えられるのってしんどいと思う。結果に対して逃げ道がないからね。覚悟を持ってチームづくり、組織づくりに励む原監督。一緒に戦った仲間として、こんなに心強い存在はない。(巨人OB会長、スポニチ本紙評論家)

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