ソフトB 39歳・和田、今季初勝利!工藤監督、無観客ならではの“分析力”で評価

[ 2020年7月5日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク8―3日本ハム ( 2020年7月4日    札幌D )

<日・ソ5>今季1勝目を挙げた和田(撮影・高橋 茂夫)
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 ソフトバンクの和田毅投手(39)が4日、日本ハム戦で今季初勝利を挙げた。6回終了まで無安打に抑えるなど、8回途中3失点の好投。今年40歳シーズンを迎える「松坂世代」で唯一の現役左腕が快投で存在感を示した。チームは2連勝で日本ハムとの6連戦の勝ち越しを決め、借金を1に減らした。

 ベテラン左腕は軽快なテンポでアウトを積み重ねていった。午後2時13分に投じた1球目から同4時18分の8回無死満塁での降板まで、和田がマウンドに立っていた時間は計37分。6回終了までノーヒットの快投で今季初勝利をつかんだ。

 「前回が凄いふがいない投球で余裕がなかったが、初回に点をもらったので絶対に抑えようと思った。一人一人、気持ちを込めて投げたし、高谷がいいところを引き出してくれて、いい投球でした」

 前回6月26日の西武戦では3回5安打5失点で降板。雪辱のマウンドへ向けて入念に準備した。まずは気持ちの切り替え。札幌ドームで前回白星をマークした16年8月19日の日本ハム戦の映像を見返して、「フォームは違うけどいいイメージを植え付けた」。試合では野手最年長の高谷との息ぴったり。“最年長バッテリー”の呼吸は抜群でチームにリズムをもたらした。

 7回に先頭の近藤から右前に初安打を運ばれるまで隙を与えないピッチング。2回は8球で片づけるなど、1人の打者に要した球数は最多でも「6」だった。ただ、7回頃から左足がつりだし、8回に3連打を浴びて降板となった。「50点。8回投げ切ったら70、80点ですけど。リリーフに迷惑をかけた」と厳しく自己採点した。

 それでも、工藤監督は「和田君は動き、切れ、制球、すべてが素晴らしかったし、打線も発奮してくれた。これは非常に大きい」と称賛。さらに無観客試合ならではの「(マウンドを蹴る音が)短くて早い音の時は凄くいい時」という分析で評価し、前回の西武戦と比べ「音の長さが違った」と語った。投打がかみ合い今季2度目の2連勝。このカード3勝1敗1分けで、今季初のカード勝ち越しを決め目尻を下げた。

 後半はバテてしまった和田は「もっともっと練習します」と自分に言い聞かせるように話した。今年40歳シーズンを迎える「松坂世代」の一人。現役は5人だけとなったが、和田は飽くなき向上心を持ち続けている。

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2020年7月5日のニュース