大リーグの労使交渉が合意 開幕は7月23日か24日で60試合制

[ 2020年6月24日 12:17 ]

選手会と合意に達したMLBのマンフレッド・コミッショナー(AP)
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 大リーグ機構(MLB)は23日、新型コロナウイルスの感染防止対策を盛り込んだマニュアル(プロトコル)作成が整うまで今季の日程決定を先送りすることをいったん決めたが、その後の交渉で選手会と合意。60試合制となった今季は7月23日か24日に開幕することになった。

 キャンプの集合は7月1日。ベンチ入りできる選手数は開幕から最初の2週間が30人で、その後は2週間ごとに28人から26人へと削減される。移動を最少限に抑えるためにほとんどの試合は同じ地区同士のカード。トレード期限は8月31日で、9月15日までに当該球団に在籍した選手はプレーオフへの出場資格を得る。

 この日はまず選手会が、MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナー(61)が提示した「日割り年俸全額支給を保証した上での60試合制」と「7月1日に設定されたキャンプ集合日」に同意。感染防止対策については議論する余地を残し、3カ月以上も続いている交渉での“完全妥結”には至らなかった。しかし検討と交渉はさらに続き、深夜に入って合意するところまでごきつけた。

 ただしカナダ・オンタリオ州の保健当局からはトロントを本拠にしているブルージェイズのホームゲームに関する具体的な感染防止方策が示されていないと指摘されるなどまだ問題は残されている。新型コロナの感染の影響で全30球団はキャンプ地を閉鎖し、各チームの本拠地でキャンプを行うとしているが、ブルージェイズはカナダ政府とオンタリオ州の当局からの承認を待っている段階。AP通信によれば、ミシガン州デトロイトを本拠にしているタイガースもフロリダ州レイクランドに選手の一部が残っていることから、移動の際にリスクをどうやって回避するかについてはMLBはまだ見解を示していない。

 なお「ナ・リーグのDH制」と「延長での無死2塁からのスタート」は、選手会が22日にコミッショナー案を否決した段階で廃案となっていたが、AP通信のよればこの2項目に関してはMLB側が「安全対策の一環」として実施することになった。また感染リスクのある選手がキャンプ不参加となった場合には年俸は保証されるが、それ以外の理由で拒否した選手には年俸はカットされる。

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2020年6月24日のニュース