全日本大学野球選手権 初の中止に内藤理事「全会一致で選手や関係者の安全を最優先に考えた」

[ 2020年5月12日 16:03 ]

昨年の全日本選手権を制した明大
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 全日本大学野球連盟は12日、オンラインで臨時理事会を開き、当初の6月から8月12日開幕に延期されていた第69回全日本大学野球選手権の中止を決めた。中止は史上初。

 会見した内藤雅之理事は「緊急事態宣言中でほとんどの加盟校が大学構内にも入れず、リモートの授業も始まっている。また、ほとんど全体練習が中止の状況。5月31日以降に緊急事態宣言が解除されても、選手の健康を考えると1カ月近くの全体練習が必要と考えられる。そうなれば地方のリーグ戦は始められても6月下旬から7月。同時期に大学は試験期間でもあり、8月の全日本選手権があるゆえに代表校決めるための無理な運営が予想される」とし、「連盟としては全会一致で加盟校の選手や関係者の安全を最優先に考えて、各連盟の中止を待たずに先に決定した」と説明した。

 また加盟校によっては4年生が春季リーグ戦をもって引退するケースがあるが、過去に前例のない事態だけに秋季リーグ戦で4年生も活動できるよう加盟校や指導者に配慮を求めた。さらに例年一部加盟校が行っている、夏休みにおける宿泊や長距離移動を伴うキャンプ・遠征については感染拡大を防ぐため自粛を要請した。

 アマ野球の全国大会ではここまでに、3月の選抜高校野球、7月の社会人野球日本選手権が中止。大学の全国大会は11月の明治神宮大会を残すのみとなり、この日の臨時理事会では出場校増枠などを希望する声も挙がったといい、今後検討される見通しだ。

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2020年5月12日のニュース