阪神・マルテ 75打席ぶり7号同点弾 全勝神話も継続

[ 2019年7月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―1広島 ( 2019年7月5日    甲子園 )

<神・広>5回無死、左越えにソロ本塁打を放つマルテ(撮影・坂田 高浩)
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 豪快に振り抜いた姿勢のまま高々と舞い上がった打球の行方を目で追った。左翼席への着弾を確信すると、ゆっくりと一塁へ走りだす。球団が新助っ人獲得へ動く中、阪神・マルテが約1カ月、75打席ぶりの7号ソロで意地を見せた。

 「焦りが少しあったので、そういう意味では楽に呼吸ができるという気持ち。今からやっと結果が出てくれるのかなと思う」

 難敵からの価値ある一発だ。0―1の5回先頭。相手エース・大瀬良に追い込まれてからファウルで粘り、7球目の内角直球を思い切り引っ張った。6月4日のロッテ戦以来の本塁打。前夜のDeNA戦では走者を置いた4打席全てで凡退し、黒星の一因になっていただけに、うれしさもひとしおだった。

 「全勝神話」も継続させた。5月1日の広島戦での来日初アーチから本塁打した試合は7戦7勝。「ホームランを打つのはうれしいけど、チームが勝つことが大事。自分が打った試合で勝てるのは特別だね」と笑顔を浮かべた。右ふくらはぎの張りで約1カ月出遅れたとはいえ、助っ人とすればまだまだ本数が物足りず、ここから量産体制に入りたい。

 矢野監督は「よし行けるぞ、というムードをつくってくれたと思う。見事なホームラン」と賛辞を並べた。メジャー通算75本塁打のヤンガービス・ソラーテ内野手(32=マーリンズ傘下)との交渉は大詰めで、マルテにとっては死活問題だ。ただ、この日のような打撃を見せ続ければ、投手の外国人枠を削っての“共存”も可能。勝利を呼ぶ一発は、自身の未来も切り開くはずだ。(山添 晴治)

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2019年7月6日のニュース