阪神・梅野バズーカ発動！２度の盗塁阻止「ピッチャー助けてあげたい」

オープン戦   阪神１―７楽天 （ 2019年3月8日    倉敷 ）

６回、二塁に送球して村林の二盗を阻止する梅野（撮影・坂田　高浩）
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　またまた梅ちゃんバズーカ発動だ。８日の楽天戦（倉敷）。大敗にあって、光ったのが梅野の強肩だった。初回は銀次を、６回は村林の二盗を完ぺきなストライク送球で阻止。先のソフトバンク戦など今季のオープン戦は７度の企図で６つをアウトにしている。坂本や岡崎らライバルを置き去りにする驚異の盗塁阻止率・８５７で開幕スタメンに前進だ。

　「試合は流れるんで、どんなピッチャーでも（盗塁阻止や）ワンバウンドなどでも助けてあげたい」

　甲斐キャノンも真っ青の盗塁阻止率だけが梅野の売りではない。バットでも意地を見せたシーンがあった。３回無死一塁で迎えた第１打席だ。楽天の開幕投手・岸を相手に粘りに粘ってファウルが９球。結局左飛に倒れたものの、この打席だけで実に１４球も投げさせたのだ。８回には青山のスライダーを仕留め、中前へはじき返した。淡泊な打線にあって驚異の粘りと集中力はお手本になる。

　「自分のベストを尽くすことがこういう結果にもつながっている。（次も）ベストを尽くす準備をしたい」

　チームはオープン戦５戦全敗。１２球団で唯一白星がない責任を捕手として痛切に感じているからこそ表情は険しく、言葉も少なかった。倉敷マスカットは新人だった２０１４年７月１日のヤクルト戦で２打席連続アーチを放った場所だ。オープン戦も残り１２試合。思い出の地で得た収穫と反省を胸に、シーズンへの準備を進めていく。（吉仲　博幸）