西武・秋山「狙って」打線をつなぐ“凡打” 辻監督も「ありがたい」

[ 2019年3月9日 19:03 ]

オープン戦   西武8-5楽天 ( 2019年3月9日    倉敷 )

<楽・西>5回、1死、中前打を放つ秋山(撮影・成瀬 徹)     
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 猛打の中に自己犠牲あり!西武・秋山翔吾外野手(30)が9日、倉敷での楽天戦で打線をつなぐ“凡打”を放った。

 0―0で迎えた3回無死二、三塁。3番・秋山は美馬の141キロの高めの直球を意図して引っ張り、二塁手の正面へのゴロを放った。「狙って打ちました」。楽天内野陣は前進守備を敷かず、1点やむなしの守備体系。秋山の狙い通りに三塁走者は生還し、なおも1死三塁の好機が残った。犠飛でも2点目が入る状況。4番だった森も「最低でも犠飛」の心理で打席を迎えられた。結果的に森が中前適時打、さらに外崎が左翼線適時二塁打で続き、計3点を先制。辻監督も「きょうは秋山のセカンドゴロ。進塁打と打点もついた。指示を出さなくても選手の中でやってくれるのはありがたい」と打線の流れをつくった内野ゴロを称えた。

 西武は初回に1死一、二塁から併殺。2回も無死一塁から2つの内野ゴロで2死まで走者を得点圏に進ませることができなかった。試合の流れを冷静に分析し、さらにこれから始まるシーズンに向けての意識付けも意図して秋山が放った進塁打。「0―0でチャンスをつぶしていたのもあったし、今やっておかないと(シーズンで)できない。あの後、打線がつながってくれたのでよかったです」。長打力がクローズアップされる「獅子おどし打線」だが、昨年も盗塁、四球、そしてこの日のような進塁打が、無限に絡み合って得点を生み出してきた。「ああいうのがチームとして浸透してくれればいいと思います」。今季もそういう攻撃をするんだ、という新主将の思い。試合途中から若手選手が出場しながらも15安打を放ち、勝利を手にした。

 昨年の主将・浅村がこの日対戦した楽天にFA移籍。チームは不動の3番打者が抜けた新打線を模索中だが「打順はどうにでもなる」と辻監督に不安はみじんもない。試合の流れを読み、役割を遂行しようとする打者たちが居並ぶ西武打線。今季も脅威になることは間違いなさそうだ。

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2019年3月9日のニュース