清宮ニッコリ300万円増 課題は体力不足と三振数 克服し夢の60発へ

[ 2018年11月30日 05:30 ]

来季の目標を書いた野球ボール型の色紙を持ってポーズする清宮(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの清宮幸太郎内野手(19)が29日、札幌市内の球団事務所で初めて契約更改交渉に臨み、300万円増の1800万円でサインした。1年目の課題に体力不足と三振数を挙げた一方で、8月下旬に6試合で3本塁打した打撃内容には自信を深めた。飛躍を誓う2年目は、昨年のファンフェスティバルで目標として掲げたシーズン60発への足がかりとする。

 早実の先輩・王貞治に並び、高卒新人9位タイの7本塁打を記録した清宮。その数が300万円増につながった。投打二刀流でデビューして倍増した大谷翔平(現エンゼルス)や、清原和博、松井秀喜の高卒2年目の年俸には届かなかったが「凄く評価していただいた」と笑顔を見せた。

 「1年目では素晴らしい成績を残してくれたと(球団から)言葉を頂いた。ただ、まだまだこんなもんじゃないとも言われた。自分自身も今季の成績には満足していない。もっとスケールの大きな来季にできれば」

 手応えをつかんだのは、8月21日からの6試合。今季3度目の1軍昇格後、打率・455、3本塁打、8打点と爆発し「調子が良かったら打てる。自分の思う通りのスイングができた」と、状態が万全ならプロとして通用する自信を深めた。

 2軍でも45試合に出場してイースタン・リーグ2位タイの17本塁打。104試合で最多18発の巨人・和田と比較しても圧倒的な数字を残した。仮に2軍の本塁打ペースで1軍の143試合に出場すれば54発ペース。2年目の進化で力を発揮できれば、目標の60本塁打も徐々に近づいてくる。

 課題には体力不足と三振数の多さを挙げた。今季は53試合、180打席で60三振。「試合に出続けていく中で疲れがたまっていったときに成績も一緒に落ち込んでしまった。そこがプロ野球の難しさ。ボール球も多く振って三振も多かった」と振り返る。

 球種別の打率ではスライダーが・381だったのに対し、チェンジアップは・167で、フォークは・063と落ちる球に苦戦した。対策こそライバル球団との駆け引きがあるため明言しなかったが「コーチとも話している」と三振数減少へ意欲。その中でも、長打が持ち味のスタイルは「変えるつもりはない」と言い切った。

 成績が年俸に直結するのがプロの世界。「同世代でも素晴らしい選手ばかり。その中で(成績でも年俸でも)先頭を走るのは凄くいいモチベーションになる。そこは意識したい」。清宮世代をけん引する強い覚悟で来季は本塁打大幅増を狙う。(東尾 洋樹)

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2018年11月30日のニュース