ソフトB武田 8人完全救援 4回1死満塁から登板「気合入れて投げた」

[ 2018年10月14日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第1戦   ソフトバンク8―3日本ハム ( 2018年10月13日    ヤフオクD )

<ソ・日>4回2死満塁、近藤から三振を奪い雄叫びを上げる武田(撮影・中村 達也)
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 この試合で唯一のピンチ。日本ハムに傾いた流れをせき止めたのは、ソフトバンク・武田だった。4点差の4回1死満塁でマウンドに向かった。

 「満塁から登板するのは初めて。久々に緊張した。とりあえず、低め、低めと思っていた」。大田をスライダーで三ゴロに打ち取ると、近藤をフォークで空振り三振に仕留めた。珍しく雄叫びを上げた。「気合を入れて投げた」。5、6回も走者を許さず、打者8人に完全投球を見せた。

 この回、楽勝ムードが一転した。先発のミランダが2者連続押し出し四球。工藤監督は迷いなく、武田にスイッチした。早めの継投策が見事に的中し、「勝つためには抑えにつなぐ投手が大事。決断は鈍ることなくできた」と振り返った。

 武田は日本一になった15年にCSファイナルS、日本シリーズで初戦先発を任されたこともある。だが、今季は先発で3勝9敗と低迷し、中継ぎに配置転換された。プロ7年目で初めて経験する役割だった。「先発で良い結果が残せず、歯がゆい思いでいっぱいだった」。フォーム修正に着手した。リリースポイントを打者寄りにするため、腕をだらんと下げた状態からのテークバックをやめた。腕を下げずに肩の上からテークバックに入り「感覚が出てきてる。後はしつこいくらいの意識。高めにいったら(自分に)怒るくらいの感じ」。声に出して戒め、捕手のミットをめがけて腕を振った。

 CSに向けた救援投手だけの決起集会に参加して結束を深め「みんなで投げて全力で勝ちにいく」と気持ちも高めた。「全試合で投げるつもり」。フル回転でレギュラーシーズンの悔しさを晴らす。 (後藤 実穂)

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