大阪桐蔭・柿木連続完投 エースの意地…初の胴上げ投手 西谷監督に直訴「決勝は自分が」

[ 2018年8月22日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会最終日・決勝   大阪桐蔭13―2金足農 ( 2018年8月21日    甲子園 )

<大阪桐蔭・金足農>最後の打者を打ち取り、マウンド上で両手を突き上げる大阪桐蔭・柿木(撮影・大森 寛明)
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 大阪桐蔭・柿木がエースの意地を見せ、初の胴上げ投手に輝いた。右腕を突き上げ、歓喜の涙を流した。

 20日の準決勝・済美戦で155球完投。夜は宿舎の西谷監督の部屋へ出向き「決勝は自分が投げたいです」と連投を直訴した。「春(センバツ)の決勝でも府大会の大事な試合でも根尾が投げていた」と悔しさがあった。

 指揮官から「頼む。エースとしてしっかりやってきてくれ」と告げられた。根尾は今大会を通してマメに悩まされ、右手指にテーピングをして登板が難しかった。ただ、それに関係なくマウンドを譲るつもりはなかった。

 2回は1死一、三塁からスクイズの気配を察知した捕手・小泉のサインで投球を外し、失点を逃れた。球場全体が金足農を応援するような雰囲気でも「さすが甲子園。こうなると思っていた」。吉田が準決勝まで見せたように終盤にギアを上げ、9回に最速148キロ。テンポ良く112球で投げきった。

 2度目の春夏連覇に初めて挑んだ昨夏。3回戦の仙台育英戦でサヨナラ打を浴びた。外野へ飛んだ光景が頭から拭えず「一生背負いながらやらないといけない」と雪辱の機会を待ちわびた。9回、27個目のアウトは右飛。「去年と同じように外野に飛んで振り向いたけど、今年は喜びだけが湧いてきた」と最高の瞬間を味わった。

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