金足農・吉田 脅威の直球の正体 プロ助っ人よりも上の「ホップ量」

[ 2018年8月22日 11:00 ]

<大阪桐蔭・金足農>力投も5回12失点の金足農・吉田       (撮影・成瀬 徹)
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 トラックマンデータを用いた野球データ解析事業を手がけるネクストベース社が、今夏甲子園準優勝の金足農・吉田輝星投手(3年)の直球がプロよりも上のホップ量という解析結果を発表した。

 同社の主要研究員で解析の第一人者でもある国学院大の神事努准教授は秋田県強化プロジェクトに携わっており、球質測定など科学的な面で支援を行っていた。その中で昨年11月に測定した吉田の直球のデータを解析。すると驚きの数値が出たという。

 特に「ボール変化量」という指標でプロどころか今季のプロ野球外国人投手をも上回る数値をたたき出した。同社が運営するサイト「BASEBALL GEEKS」によると吉田の直球は「非常にシュート成分が少なくホップ成分が大きい“真上に伸びる”直球」だ。高校生の縦変化の平均より21センチも球が上に到達するため、打者は伸びてくると感じるという。打者が低いと判断したボールがストライクゾーンに来るため、見逃し三振する場面も多くみられた。同社は「プロでも空振り三振を量産できるのでは」と予測を立てている。

 対戦校の打者が「わかっていても打てない直球」と証言していた球の正体はこの「ホップ量」の多さだった。

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2018年8月22日のニュース