【新潟】創部125年目 新潟 前年覇者・日本文理を撃破 指揮官男泣き「集中力がさく裂した」

[ 2018年7月19日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念新潟大会4回戦   新潟5―3日本文理 ( 2018年7月18日    鳥屋野 )

日本文理に勝ち、歓喜の新潟ナイン
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 創部125年目。県最古参の新潟が前年の代表の日本文理を破る大金星だ。最後の打者を遊ゴロ併殺に打ち取ると、ナインは優勝したかのようにベンチを飛び出した。球場中が大歓声で沸いた。「こんなはずじゃなかったんですが…、すみません」。後藤桂太監督は声を詰まらせ「彼らの集中力があちこちでさく裂した」と男泣きした。

 理数科、普通科ともに偏差値70を超える新潟県内トップの秀才軍団。今春は現役で東大に11人、京大に6人が合格。東大野球部でも、右アンダースローで8勝をマークしたNHKキャスターの大越健介氏(56)、東京六大学史上初の日本人女性選手となった竹本恵氏(37)らが活躍したことで有名だ。

 そんな進学校が、県内公式戦32連勝中だった絶対王者を撃破。「エースで4番」の竹石が右脇の下を痛め、2回途中で降板し三塁守備に就いたが、誰も慌てなかった。「自分たちの準備してきたものを出すだけ」と捕手の伊部主将。昼休みにはビデオを見て対戦校を分析し、「LINE」でもマネジャーが編集した動画を共有して相手の弱点を見極めた。

 右打者の内角を徹底的に突いた。2回こそ2本塁打を許したが、3投手のリレーで3失点。2番手で緊急登板した左腕・熊倉は「大事な場面ではまってくれた」と、8回途中までを1失点と粘った。

 15年夏には県4強まで進出。伊部主将は「僕たちは3年前の4強入りを見て入ってきた学年。あの時のような激闘で勝ち上がりたい」と汗を拭った。悲願の甲子園まで、あと3勝。最大の難関を乗り越え、夢舞台への道が、ナインの目にもはっきりと見えてきた。 (棚橋 孝太)

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2018年7月19日のニュース