【群馬】市太田 今井 2打点&攻守でけん引 巨人、ロッテ視察

[ 2018年7月10日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権群馬大会1回戦   市太田6―5渋川青翠 ( 2018年7月9日    上毛新聞敷島 )

6回に中越え2点二塁打を放つ市太田・今井(
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 群馬にジーターがいた。メジャー通算3465安打を放ち14年に引退した伝説の遊撃手デレク・ジーターに憧れる市太田・今井が、1安打2打点に加えて好守を連発した。

 「大事な初戦に勝てた。納得いく安打ではないけど、結果的に2点入って良かった」

 4―1の6回2死二、三塁で高く上がった飛球を中堅手が見失って捕球できない幸運な2点二塁打。9回に1点差に迫られただけに貴重な追加点だった。遊撃の守備では4回無死で二遊間の強烈なゴロをさばくと、8回2死一、三塁でも三遊間の打球をスライディングキャッチして素早く二塁へ送球し、ピンチを脱出。守備はジーターの動画を見て研究し、「球際の強さや、一歩目の反応には自信がある」と胸を張った。

 中学時代は強豪私学から誘いを受けたが「恵まれた指導者がいると聞いて、可能性を引き出してくれると思った」と14年に富士重工(現SUBARU)を率いて都市対抗準優勝に導いた水久保国一監督のいる同校を選んだ。指揮官は「(今井は)初戦で気持ちが入りすぎていた」と話した。太田商として96年センバツに出場したが、夏は出場がない。今井にはさらなる活躍が求められる。

 50メートル走5秒9の俊足で、高校通算27本塁打、1メートル76の遊撃手は各球団がマークする逸材だ。巨人、ロッテが視察し、巨人・岡崎郁スカウト部長は「身体能力が高い。いい素材。打撃に癖がない」と高く評価した。ジーターに憧れる理由は「日本の選手よりも(世界で)一番凄い選手を目指したい」と今井。向上心も持ち合わせている。 (渡辺 剛太)

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2018年7月10日のニュース