広島・誠也V二塁打 大瀬良に8勝目プレゼント「大地さんが踏ん張っていたので」

[ 2018年6月2日 08:40 ]

交流戦   広島6―4ロッテ ( 2018年6月1日    ZOZOマリン )

7回1死二塁、鈴木は勝ち越しの左越え適時二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 広島・鈴木誠也外野手(23)は1日のロッテ戦で、4―4の7回1死二塁から左中間を破る決勝の適時二塁打を放った。粘りの投球を続けていた大瀬良に、リーグ単独トップの8勝目をもたらす貴重な勝ち越し打。チームは再び貯金を10に戻した。

 チャンスで快音を響かせてこそ4番だ。同点で迎えた7回1死一塁。ワイルドピッチで一塁走者・丸が二塁に進んでも、「意識が変わることはなかったです」と冷静さは失わなかった。3ボール2ストライクから大谷が投じた真ん中に入ってきたカーブを叩くと、強烈な打球は左中間を破った。決勝打となる勝ち越しの適時二塁打に、二塁ベース上で絶叫して感情を爆発させた。

 「必死にうしろにつなごうと思って打席に入った。昨日、イヤな負け方をして、少しでも勝利につながってよかった」

 初回2死一塁では、小飛球が一塁後方にポトリと落ちる内野安打を放っており、2試合連続の複数安打となった。前日の5月31日西武戦では今季2度目の3安打。数字だけなら、一見好調にみえる。それでも、本人にとっては試行錯誤の日々が続いている。

 19日ヤクルト戦から17打席無安打に陥ったことをきっかけに、両足のスタンスを極端に狭めて直立するような形の新フォームを試した。そこから極度の不振は脱したこともあり、以前の足幅に戻して打席に立つことも増えた。練習では両方のパターンを試し、試合中に打席によって使い分ける日もある。この日は、スタンスを狭めたフォームでチームに勝利をもたらしたが、現状の“正解”を導き出せたわけではない。

 「(大瀬良)大地さんが踏ん張っていたので、そういう意味でもよかった」

 悩みながらも思いっきり振り抜いた結果、大瀬良にリーグ単独トップの8勝目をプレゼントする一打にもなった。しかもその8勝のうち、鈴木がこの日も含めて3度の決勝打を放っている。

 今季初の先発全員安打で貯金を10に戻し、緒方監督は「クリーンアップがしっかり打点をあげてくれた」と評価した。その打線の中心で躍動した鈴木。赤ヘルの4番は、まだ成長途中なのだから恐ろしい。(河合 洋介)

 《新井は交流戦300安打》 新井は、史上3人目となる交流戦通算300安打を達成した。2―0の3回2死一、三塁で300安打目を右前適時打で飾ると、7回2死二塁では遊撃への内野安打を放ちマルチ安打とした。それでも「僕よりもチームメートが打てたことはよかった」と個人成績よりチームの勝利を喜んだ。

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