藤浪6失点KO 自己ワースト9安打6四球「リズム悪くした」

[ 2018年4月21日 08:12 ]

セ・リーグ   阪神2―8巨人 ( 2018年4月20日    甲子園 )

4回無死一塁、藤浪のワイルドピッチにのけぞる菅野
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 阪神・藤浪晋太郎投手(24)が20日、今季甲子園で初となった巨人戦に先発し5回を投げ、いずれも今季自己ワーストとなる9安打6四球6失点でKOされた。

 マウンド上には、誰もが信じた復活の姿ではなく、苦闘する背番号19の姿があった。藤浪が、真価を問われた一戦で自滅した。

 「(初回に)先頭に四球を出してしまったことでバランスというか…。初回の四球でリズムを悪くしたのが(乱調の)要因です」

 周囲だけでなく、本人も期待感を持って迎えた初回先頭・坂本勇に初球から3球連続ボールと制球が定まらず簡単に四球を与えた。1死二塁からゲレーロ、マギーを連続三振に斬って無失点で終えたが、全体的にボールは荒れ気味。2回も先頭の岡本にストレートの四球を献上すると、1死一、二塁から小林に右前適時打を浴び先制点を許した。

 4回には安打と四球で無死一、二塁とし坂本勇から3連打を浴びて3失点。投げ合う相手が菅野だということを考えれば、これ以上の失点は許されない中で続投した5回も四球が絡んで2失点。悔しさが募る120球の苦投となった。

 結果的に毎回、先頭打者の出塁を許し、再三のバントの構えに対して大きく制球を乱すなど6四球。この日も、弓を引くような動作で体の突っ込みを予防する意識付けを繰り返したが、つきまとう制球難を克服できず「クイックは良かったけど、足を上げた時に」と走者を背負った時に崩れるフォームのバランスを最後まで修正することができなかった。

 13日のヤクルト戦では7回1失点。金本監督も「次の方が大事。今日の姿が本当なのか」と2戦連続での好投を復活のノルマに設定。期待した中で、望まない姿を見せた右腕に対し、指揮官は「見ての通り。悪い所が出た。(次は)どうやろうね。今から考えます」と渋い表情を浮かべ、試合後に出場選手登録の抹消を決めた。

 次週は26、27日の木、金曜日に試合がない変則日程で、藤浪を起用しなくてもローテーションを回すことが可能。再調整を経て28日からの9連戦中に復帰させるプランも考えられる。苦しむ藤浪は、もう見たくない。自力ではい上がる姿を待つしかない。 (遠藤 礼)

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2018年4月21日のニュース