猛虎打線、巨人・菅野に脱帽 ロサリオ4タコ「これも野球の一部」

[ 2018年4月21日 07:55 ]

セ・リーグ   阪神2―8巨人 ( 2018年4月20日    甲子園 )

6回2死一、二塁、ロサリオは空振り三振に倒れる
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 負の連鎖は猛虎の攻撃にも影響を及ぼした。藤浪が序盤から大乱調。守りでもリズムをつかめず、攻撃のリズムも狂う中で反撃を狙ったが、球界を代表する巨人のエース菅野を打ち崩すことは、やはり難しかった。

 「前回よりもスピード、キレ、コントロール。すべて良かった」

 試合後、珍しく立ち止まることなくクラブハウスへ姿を消した片岡ヘッド兼打撃コーチの姿勢が悔しさを表していた。

 初回、先頭打者の高山は3球三振。続く鳥谷も3球で二ゴロ、糸井は4球で三邪飛に倒れた。好投手に対し各打者はセオリー通り積極的な攻めで果敢にバットを振ったが、3回に大山が中前打しただけで5回までわずか1安打に封じられた。

 前回3月30日の対戦では7回で最多12安打を浴びせ5得点。福留と大山が本塁打も放つなど攻略に成功した。それだけに今季2度目の対決でも、再現を期待したが4万4000人を超える甲子園の大観衆の声援に後押しされても沈黙を続けた。

 「これも野球の一部だと思う。ピッチャーも良かった。それにこっちが打てなかった。ただ、明日(21日)も試合がある。頑張りたい」

 3試合連続安打中だったロサリオも4打席無安打に終わり、脱帽するしかなかった。最大の好機は6回。高山の適時打で零封を阻止し、なおも無死一、二塁と攻めたが、鳥谷は低めのカーブに手を出し空振り三振。一発出ればムードを変えられる中で、糸井は捕邪飛に倒れ、ロサリオも1ボール2ストライクから見逃せば完全なボール球だった外角へのスライダーにバットが大きく空を切った。攻撃前には右翼の虎党から「気合を入れろ!タイガース!」と怒りまじりの声が届いたが、中軸は最後まで機能しなかった。

 今季初めて2番から6番が無安打に終わっては、攻略できるはずもない。難敵にまたしても完投勝ちを許し、甲子園では14年5月11日を最後に一度も土を付けられないままでいる。(山本 浩之)

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