広島・菊池7年目初体験!2打席連発 対戦したかった上原撃ち「完璧」

[ 2018年4月16日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5―4巨人 ( 2018年4月15日    東京D )

<巨・広>7回、上原(右)から2打席連続の本塁打を放ち、雄叫びを上げる菊池
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 広島・菊池涼介内野手(28)が15日の巨人戦で7年目で初の2打席連発を記録し、3カードぶりの勝ち越しを呼んだ。5回に野上から同点2号を右翼席へ、7回には上原から決勝3号を左中間席へ叩き込んだ。巨人の新戦力を打ち砕いた殊勲の2発。先発して6回2失点だった大瀬良大地投手(26)にも2勝目を付けた。

 敵地で勝利インタビューを受けたヒーローは何度も「チームに迷惑をかけている」と言った。4回無死一塁で中井の強い打球を俊敏な動きで併殺打としたように自慢の守備で多大な貢献をしていても、打撃が思うに任せず責任を感じてきた。

 「(2連発は)今までない。ずっと苦しんできたけど、毎日必死に何とかしたいと思って打席に入っている。打ててよかった」

 まずは5回2死。カウント2―1から野上の144キロ外角直球を振り抜くと、打球はG党でオレンジに染まる右翼最前列に吸い込まれた。「反応で打った」2号同点弾。5日のヤクルト戦以来、9試合ぶりの一撃だ。7回には「対戦を楽しみにしていた」上原から千金弾を放った。同じ2死無走者で1―1から真ん中高めに入った126キロフォークを強振。初の2打席連続3号は赤ヘル党の大歓声に乗って左中間席中段に着弾した。

 「手応えは完璧というくらい、気持ちのいい感覚だった」

 未知の自分と戦っている。より高みを目指して昨年末に米国ロサンゼルスで初の自主トレを敢行。股関節や肩甲骨の可動域が広がり、「動かなかったところまで動くようになった」。いきおい新しい自分に合うフォームを試行錯誤し、本拠地での試合後は居残りで打撃練習を続ける。

 「(周囲に)3連覇は当然だと思われている。新井さんや誠也が居なくても勝っておかなきゃいけない。だから、打線が去年以上に打たないといけない」

 胸中に刻むのはチームに対する責任感、そしてリーダーとしての自覚。2番打者として普段は黒子役に徹しながら、バットを強く振れる状況になるとキバをむく。それこそが、強打者・菊池涼介の誇るべき値打ちだ。

 「今日だけ打っても仕方がない。また打てるように調子を上げていきたい」

 苦しんだ末に白星をつかみ、3カードぶりの勝ち越し。攻守で勝利に貢献した28歳は、17日からの地元3連戦へ大暴れを誓った。(江尾 卓也)

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2018年4月16日のニュース