ロサリオ走っても凄い！三盗　金本監督「意欲がある。そこが素晴らしい」

練習試合   阪神１２―９韓国ＫＩＡ （ 2018年2月21日    宜野座 ）

＜神・韓国ＫＩＡ＞初回１死二塁、ロサリオは三盗を決める
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　スタンドからどよめきが起こった。初回１死二塁の場面。阪神・ロサリオが足でファンを魅了した。大山への２球目。二塁走者として迷わずスタートを切った。相手投手の投球モーションを完璧に盗み、三盗を決めたのだった。

　「コーチから、いつでも行っていいと言われていたし、スプリングキャンプなので、投手もランナーを重視していないからね。自分のコンディションを考えて走った」

　韓国・ハンファに在籍していた昨季は１０盗塁。かねてより定評のあった走塁でも、その片りんをのぞかせた。記念すべき来日初盗塁。「意欲がある。そこが素晴らしい」。金本監督も果敢な“足技”をほめたたえた。

　対照的に、バックネット裏から熱視線を送っていた他球団の偵察部隊は、走塁に対しても警戒心を強めた。

　中日・井本スコアラーが「打つのは毎回だけどね。以前もスタートを切っていた。いろいろ考えながらやっている」と舌を巻けば、広島・玉山スコアラーも「まだ若いし、足も動けている。金本監督もああいう姿勢は好きなんじゃないでしょうか」と高い走力を認めるしかなかった。果敢なプレースタイルは、スペイン語で「闘牛」を表す「トロ」の愛称通り。狙った塁を陥れようとする姿勢は迫力も十分だ。

　打撃でも本来の姿をみせつけた。初回１死一、二塁からの第１打席。１ボール２ストライクからの６球目だ。直球を完璧にはじき返した痛烈な打球は、左中間を破る先制の２点適時二塁打。３回２死二塁からの第３打席でも「ロサリオシフト」を切り裂く中前適時打を放った。

　今春の実戦５試合で打率・７２７。連続試合本塁打は「３」で止まっても、期待度は上昇を続けている。今キャンプも終盤に突入。すでに開幕準備完了を感じさせるほどの躍動ぶりだった。（山本　浩之）