清宮 “持ってる”初陣 守備でいきなりサインプレー経験

[ 2018年2月12日 05:30 ]

練習試合   日本ハム4―1韓国・KT ( 2018年2月10日    スコッツデール )

<日本ハムVS韓国・KT>プロ初実戦!6回から一塁の守備についた清宮(左)
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 日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18=早実)は10日(日本時間11日)、韓国・KTとの練習試合に6回から一塁の守備に就き、プロ入り後初めて実戦に出場した。右手親指の打撲で打席には立てないが、試合前にはキャンプ初で12日ぶりとなる打撃練習を再開。高校通算最多の111本塁打を誇る怪物ルーキーが本格的に動きだした。

 6回、清宮が三塁側から白線をピョンと跳び越えて勢いよく一塁に向かって駆けだした。野球の本場・米国で迎えたプロ初の実戦となる対外試合。「ファーストベースマン、コータロー・キヨミヤ」。そうコールされてからすぐにピンチが訪れたが、冷静だった。

 「後半からだと思っていたので心の準備はできていた」。井口が1死一、三塁とされ、同点の中前打を許す。再び一、三塁。捕手・清水からのサインプレーは状況が変わるごとに出されたが「全然問題なくできた」と振り返る。緊迫した場面が訪れたことに栗山監督は「いきなりピンチになったりしてサインプレーを経験した。持ってるよね」と早実の先輩・斎藤の名言を引用した。2イニングを守り、送球を3つ捕球、打球は飛んでこなかった。

 試合前には右手親指の打撲の影響で控えていた打撃練習を12日ぶりに再開した。栗山監督の配慮により、清宮の視線の先に大量のカメラの列がネット越しに待ち受ける中で異例の「復帰の儀式」。「ちょっとびっくりしたけど、普段通りにできた」と素振りを30スイング、ティー打撃を20スイングで計50スイング。「やっぱりうれしかった。100ではないですけど、全然制限することもなく気持ちよく振れていた」と頬を緩ませ「打撃でも試合に出たという意味でも、一歩前進かなと思う」と話した。

 ベンチでは誰よりも声を出し、斎藤が投げる姿を感慨深く眺めた。06年夏の甲子園で早実が田中(現ヤンキース)率いる駒大苫小牧を破った決勝戦をアルプススタンドで観戦しただけに「(一緒に戦うことになるとは)思ってもみなかった。不思議な感覚」と表現した。米国での残り2試合の実戦も守備などで出場し、本格的な打撃練習や実戦で打席に立つのは16日の帰国後。思い出深いデビュー戦を経て、ペースを上げていく。 (東尾 洋樹)

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