【伊東勤の野球論】ソフトバンクの球団サポートは理想的

[ 2018年1月15日 11:30 ]

選手を支える(手前から)ソフトバンク・孫オーナー、王球団会長、後藤球団社長
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 《(5)最強チーム編》黄金期の西武と今のソフトバンク。どちらが強いか。答えは難しい。ただ、球団のバックアップという点では、ソフトバンクが歴代で最強だ。あの手厚い球団のサポートがある限り、ソフトバンク時代は続くだろう。

 ソフトバンクは2、3軍に専用球場をつくり、2軍も運営面である程度は独立採算ができている。これからはそうあるべき。日本の多くの球団は2軍で資金を使い切ってしまう。米国のようにマイナーリーグとして独立経営できるのが理想だ。

 侍ジャパンの強化副本部長という任を頂いて、20年の東京五輪に向けて重責を担うことになった。結果次第では野球に対する世間の見方も変わってしまう。もちろん最強のチームで臨みたい。

 日本が初代王者となった昨秋の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」のメンバーは20年には27、28歳になる。五輪本番まで、それぞれがチームでどれだけ成長してくれるか。

 大谷には日の丸を背負ってほしいが、米国がどう判断するか分からない。投手は不安が残る。過去の松坂、ダルビッシュ、岩隈のような絶対的な存在が今はいない。巨人の菅野だって五輪の頃は30歳を過ぎている。

 期待する選手もいる。広島の薮田がいいという声が多い。私はまだいいときを見ていないから(評論家になって)セ・リーグの試合を見るのが楽しみだ。捕手ではソフトバンクの甲斐が順調に育っているし、日本ハムに入団した清宮も候補の一人であってほしい。彼は2月の春季キャンプで見たい、興味のある選手の一人だ。 =終わり=

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2018年1月15日のニュース