昨季はプロ初0勝…ソフトB摂津 もがく沢村賞右腕の今「もう一度」

[ 2018年1月15日 06:35 ]

ブルペンで22球を投じた摂津
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 あの輝きを取り戻す。ソフトバンク・摂津正投手(35)が14日、グアムで自主トレを公開した。12年から5年連続で開幕投手を務めた沢村賞右腕も、昨季はプロ初の0勝に終わった。

 “背水”で臨む区切りの10年目シーズンは投球フォームのスピードに着目。より投球動作につながるトレーニングを取り入れ、雪辱を誓う。

 真っ黒に日焼けした顔から汗がしたたり落ちる。400メートルのインターバル走を6本。さらに敏しょう性を高めるトレーニング、体幹トレーニングと休む暇はない。区切りの10年目シーズンへ、摂津が必死にもがいている。

 ブルペンには10日に今年初めて入り、この日で3度目。中腰の捕手をめがけ、カーブを交えながら22球。正面、背後、横から撮影した映像をすぐにチェックする。復権への鍵は投球フォーム、特に動作開始からリリースするまでのスピードにあるという認識だ。

 「自分の投げたいフォームで投げるためには、体のスピード、瞬発力(が足りない)というか。昔に比べて遅くなってるなと」

 加齢や疲労、さまざまな理由が考えられる体の変化を以前から感じていた。ただ、結果が伴っているうちは新たな取り組みに手を出しづらかった。

 昨季はプロ初の0勝に終わり“改革”を決意した。「最近なら14年くらいの瞬発力に最低限、戻せれば」。2桁勝利を挙げ、先発ローテーションの柱として活躍した当時をイメージ。投球動作に、より直結するファンクショナルトレーニングを導入。川村コンディショニング担当コーチ作成のメニューは、メディシンボールを投げるなど5種類ほど。筋力トレーニングと合わせて約1時間、みっちり体を動かす。

 新規導入したトレーニングの成果は未知数だが、表情は明るい。「(ブルペンでの手応えは)まだ全然。今できたら、練習する意味がなくなる」と笑い飛ばす。「実戦に入っていくところまでに完成させるか」。時間をかけて取り組む構えだ。「先発ローテーションにもう一度入れるように頑張りたい」。年男の摂津が復活を誓う。(グアム・後藤 実穂)

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2018年1月15日のニュース