誠也 開幕間に合わせる 右足首まだ20%でも「待ってくれている人いる」

[ 2018年1月10日 05:30 ]

マシン打撃でおどけた表情を見せる鈴木
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 広島・鈴木誠也外野手(23)が9日、マツダスタジアムで自主トレを公開。8月下旬に骨折した右足首の回復具合は「20%」と表現したが、焦る気持ちを我慢し、復活の照準を3月30日にある中日との開幕戦(マツダスタジアム)に設定。コイ党の期待に応えるべく、地道なトレーニングに励む悲壮な決意を明かした。

 強気な数字を口にできるほど、誠也の右足首は回復していなかった。

 「(現状は)20%。正直、ここまで(リハビリが)かかるとは思っていなかった。この時期に来たらバンバン振れるものだと思っていたので」

 偽らざる本音が、順風満帆ではない現状を物語る。それでも、完全復活の照準は、一つしかない。迷うことなく、スタンドが真っ赤に染まる本拠地での開幕戦に設定した。

 「ファンの皆さん、待ってくれている人もいると思うので、そこに間に合わせていきたい」

 一方で、焦りは禁物と言い聞かせている。昨オフに参加したソフトバンク・内川との自主トレは不参加を決定。治療と回復を最優先させるために、他ならない。

 「今は技術というよりはリハビリ。右足のことを優先的に考えたいので。行ってしまったら、たぶんやってしまう。怪我してからずっと見てもらっているトレーナーも、こっちにはいるので」。この日は、約60メートルの遠投やマシン打撃、ウエイトトレーニングなどを消化。11時から始めた自主トレの終了時刻は17時を超えていた。

 「僕がやったようなケガは少ないみたいで。前例があまりないと言われているので、正直どこまでやっていいのか分からない」

 昨年8月23日、DeNA戦で右足くるぶしを骨折。アスリートにおける前例が少ない分、慎重にならざるを得ない部分がある。それでも、キャンプに入れば、明るい兆しがあると信じて前を向く。

 「ちょっとした痛みとか違和感は、寒さだと思いますけどね。キャンプに入れば、どこまでできるか自分自身分かると思うので、そしたらどんどん上げていければいいと思います。今はやれることだけをしっかりやっていきます」

 2018年は、24歳となり年男。「普通にやっていれば、いいことがあるんじゃないかなと思います」。もう、つらい経験は十分。“(厄年の)年男なのにいい年でした”と笑えるように、まずは開幕戦の舞台に立つ。(河合 洋介)

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