エルド2打席連発!連勝止まったけど虎党ビビらせた

[ 2017年5月6日 09:20 ]

セ・リーグ   広島5―8阪神 ( 2017年5月5日    甲子園 )

<神・広>4回2死三塁、エルドレッドが2打席連続本塁打を放ち、ベンチのナインとタッチを交わす
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 広島のブラッド・エルドレッド内野手(36)が5日、阪神戦(甲子園)で20試合ぶりにアーチをかけた。2回に5号先制弾を左中間へ運ぶと、4回にはバックスクリーン右へ2打席連続の6号2ラン。8回にも左前適時打を放ち、3安打4打点の大活躍だ。継投が失敗し、試合は5―8で逆転負け。連勝は3で止まったが、大砲に飛び出した待望の一発は明るい材料だ。

 敵地のトラ党も驚きの一撃だった。西川の左中間適時三塁打で2―0とリードを広げた4回、なおも2死三塁の好機。1ボールからの148キロ外角高め直球をフルスイングすると、白球は右から左へと流れる逆風を切り裂いて、バックスクリーン右へと吸い込まれた。

 「完璧な当たりだった。向こうもチャンスを結びつけ、タフなゲームにはなったが、自分たちのゲーム展開にもっていくことができた」

 エルドレッドは自画自賛だった。何しろ、3回2死一、二塁で阪神・糸井の放った同じ方向への大飛球が、浜風でグラウンド内に押し戻された直後だ。パワーの差を存分に見せつけた2打席連続の6号2ラン。この時点まではカープが完全に試合を支配していた。

 先制点をもたらしたのも大砲だった。2回2死走者なしの場面。カウント1―1からの外角高め138キロのスライダーを捉えると、打球は左中間席に着弾した。内海からソロ本塁打を連発した、4月12日の巨人戦(東京ドーム)以来、実に20試合ぶりの5号だ。

 「抜けてきたスライダーを、いいスイングで捉えることができた。早い回に(一発が)出て、非常によかったと思う」

 過去に2本塁打を打っているものの、相手は通算打率・194と苦手のメッセンジャー。チームも、今季は2戦2敗と苦戦する。それでも、3月31日の開幕戦に代打で適時内野安打を放ち、この日は2連発を見舞って天敵を6回で引きずり降ろした。今後につながる痛打と言えそうだ。

 「メッセンジャーから点を取って、降板させた攻撃は大きいと思う」

 こどもの日。2位・阪神との3連戦初戦に敗れ、ゲーム差は1に縮まった。連敗すれば、勝率差で首位の座を明け渡すことになるが、まだ序盤。案じることはない。

 「特別な日に大きなホームランを打てて、いいショーにはなった。楽しんでもらえたと思う」

 余裕の表情をみせるエルドレッド。それは、ナインに共通するものだ。課題を修正し、カープの野球を貫くのみ。鯉の季節はこれからが本番だ。(江尾 卓也)

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2017年5月6日のニュース