オリックス 陽岱鋼にフラれた 糸井の人的補償は外野手中心

[ 2016年12月7日 05:40 ]

日本ハムからFA宣言した陽岱鋼
Photo By スポニチ

 オリックスは6日、獲得を目指していた陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)外野手(29)から代理人を通して断りの連絡を受けた。早朝に京セラドーム内の球団事務所にメールが届き、長村裕之球団本部長(57)が「非常に難しい選択で、オリックスの誠意には感謝していますが、今回は他球団に行かせていただきますということでした」と説明した。

 FA宣言した糸井の慰留と同時進行する形で獲得へ名乗り。糸井の阪神移籍が決まった後も「マネーゲームはしない」という大方針を堅持しながら3~4年の複数年契約を軸に交渉を進めてきた。当初は楽天との一騎打ちとみられた争奪戦。日本ハム2軍監督時代に陽岱鋼を指導して厚い信頼を得ていた福良監督の存在も“追い風”と思われた中、巨人の緊急参戦があった。

 同本部長は「複数球団が来ていることは知っていたが、そうなることも想定して適正限度額で誠意を持って交渉してきた。選手が選択したことだから仕方がない」と淡々と受け止め、「若手の成長なくしてチームの成長はない。ベテランの、年俸の高い選手に結果を出してもらう。あとは若い選手が目の色を変えて競争してもらいたい」と現有戦力の奮起を望んだ。

 ただ、“ポスト糸井”候補だった陽岱鋼を逃したことで外野手の補強は急務。同じ日に阪神からは糸井のFA移籍に伴う人的補償のプロテクト選手名簿が届いた。台湾で開催中のアジア・ウインターリーグを視察している福良監督の帰国を待ち、週明けの12日にも田口2軍監督や編成調査担当を交えたミーティングを予定。外野手が中心となる見込みで、「基本は人的補償を頭に入れている。チームの状況を見て総合的に考える。しっかりと考える期間も必要だが、長引かせるつもりもない」と速やかに人選を進める方針だ。

 ▽FA移籍に伴う補償 糸井の今季年俸(2億8000万円)はチームの日本人選手の中で上位4~10位のBランクに相当し、選手による補償を選んだ場合は、阪神が提出した28人の名簿以外から1人を選ぶことができ(今年のドラフトで指名した選手と外国人選手を除く)、さらに糸井の今季年俸の40%を受け取れる。金銭のみの補償を選んだ場合は年俸の60%を受け取れる。(年俸とランクは本紙推定)。また、この補償は契約締結の公示後、40日以内に完了しなければならず、糸井の場合は来年1月4日までとなる。

続きを表示

2016年12月7日のニュース