マー君「もちろん」WBC出場意欲あるけど…ヤ軍と交渉次第

[ 2016年12月1日 05:48 ]

回転木馬に乗り笑顔を見せる田中
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 ヤンキース・田中将大投手(28)は30日、来年3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場への意欲を改めて示した。かねて侍ジャパンの日の丸への強い思いを口にしており、気持ちは今も変わらないとした。一方で開幕直前の大事な時期にあたり、特に先発投手は調整が難しく大リーグでも辞退者が多い。所属球団を含めた交渉が必要で、選考は長期化する可能性がある。

 田中は午前中に楽天の球団事務所を訪問。総天然芝に変わったコボスタ宮城を歩き、マウンドにも立った。微妙に風景は変わったが、野球選手としての自分を育ててくれた地。懐かしい空気を吸い、WBCへの変わらない思いも口にした。

 「(以前から)言ってきている。それから進展もないですし。(やり返したいという)気持ちはもちろんありますよ」

 エースと期待された前回13年の第3回大会は、自身未勝利に終わりチームも準決勝で敗退。今年9月には「悔しい結果に終わり、やり返したい気持ちはある。国を背負い野球で戦う環境自体がそこしかないので」と語っていた。侍ジャパンへの思いは今もそのままだと、この日も繰り返した。

 もっとも、大会参加へいくつものハードルがあるのも事実。「球団は出場に関して制限することはルール上はできない。それは選手の権利。でも、全てが皆さんの前でお話しできることじゃないし。それで分かってもらえれば」と含みを持たせた。先発投手は、野手や中継ぎ投手に比べてコンディショニングが難しいとされ、故障のリスクも高い。開幕前の3月にピークを持ってくることで、長いシーズンへ備えた調整やペース配分などが難しくなるのも確かだ。

 小久保監督は「メジャー選手については所属球団と話し合っていく」と各所属球団とも意見交換した上で、招集への道を探る考え。大会メンバーの登録期限は2月6日。また正式発表されていないが、今大会から10投手の予備登録枠が設けられ、準決勝以降での入れ替え招集が可能な新ルールが設けられる。米本土での準決勝以降の出場なら、移動の問題も含め多くのリスクが減る。韓国などすでに28人の出場メンバーを発表している国もあるが、選考はなお長期化する可能性が高い。

 「小久保監督とは8月に会ったきりです。まだ(WBCの)お話は何もしていない」と現状では具体的な進展はない。リスト提出まで、さまざまな手段を含め模索する必要がある。(後藤 茂樹)

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