阪神 球児&マテオの誤算に…金本監督「痛いのは痛かった」

[ 2016年8月8日 05:55 ]

<ヤ・神>サヨナラ負けを喫し、うつむいて引き揚げる金本監督

セ・リーグ 阪神6―7ヤクルト

(8月7日 神宮)
 阪神は痛い敗戦を喫した。一時は最大3点のリードを奪いながら勝ちきれず。特に藤川、マテオという救援陣の2本柱が打ち込まれての逆転負けは、心理的なダメージも小さくない。金本監督も「確かに痛いのは痛かったけどね、中継ぎで引っ繰り返されるのは。あの2人(藤川、マテオ)でね」と言葉を絞り出した。

 先発の岩崎を5回で見切り、早々に継投策に出た。「ちょっと岩崎が悪かったしね。(6回に)山田、バレンティンを迎えるところで、もう限界かなというのがあったからね」。だが6回に2番手・安藤が1点を失い、雲行きが怪しくなった。どうにか流れを変えたい状況。そこで最初から2イニングの予定で、全幅の信頼を寄せる藤川を送り出した。

 だが、その藤川が期待に応えられない。2点リードの7回。まずは1死二塁で坂口に左前適時打を浴びた。この失点で6月28日のDeNA戦(甲子園)から続けていた連続無失点は11試合、12イニングでストップ。さらに1死一、二塁からバレンティンにも右前適時打を許し、同点に追いつかれた。中継ぎ転向後2度目の2イニング目となる8回にも、1死二塁から比屋根に左翼線適時二塁打を食らって2回4安打3失点。「結果が悪かったので。それだけ」。多くを語ることなく、球場を後にした。

 味方が同点に追いついた直後の9回からマウンドに上がったマテオも、今季7度目となる2イニング目に力尽きた。延長10回。先頭・今浪の右中間二塁打と三輪のセーフティーバントによる内野安打で一、三塁。二盗で二、三塁とされた直後、比屋根に中越えサヨナラ打を浴びた。「調子は悪くなかった。次、頑張るだけ」。短い言葉に、無念の思いを込めた。

 藤川、マテオの2人が同一試合で複数イニングに登板したのは今季初。その継投がベンチの勝利への執念を物語ったが、勝ちきることはできなかった。4カードぶりの負け越しで借金10に後退。3位・DeNAとの差は5に広がった。残り38試合。ここで、勢いを失うわけにはいかない。(惟任 貴信)

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2016年8月8日のニュース