井口 球団最年長満塁弾で逆転!歴代5位の13本目

[ 2016年7月20日 05:33 ]

<西・ロ>6回1死満塁、グランドスラムを放ち笑顔でハイタッチするロッテ・井口

パ・リーグ ロッテ9-2西武

(7月19日 西武D)
 6連敗の長いトンネルを、ロッテ・井口のひと振りで抜け出した。2点を追う6回、1死満塁で救援した大石の代わりばなだった。2ボール0ストライクからの3球目。迷わず144キロの直球を強振すると、打球は左翼席へ。4号逆転グランドスラム。重苦しいムードを一瞬で吹き飛ばした。

 「ストレート一本狙い。バッティングカウントなので思いきりいこうと思った。最高の場面で最高の結果が出せた」

 12月で42歳になる現役最年長野手。球団最年長記録を更新する自身3年ぶり通算13本目の満塁本塁打。3年前も投手は大石だったが「覚えてますよ。対戦が少ないので、それ(相性)は関係ない」と淡々と言った。

 ライバルの存在を励みにしている。日米通算200勝に王手をかけた広島・黒田だ。青学大時代から、専大の同学年右腕とは東都大学リーグで対戦を重ねてきた。「ずっと大学からやってきたメンバーなので凄く刺激になっている。まだまだ勝てる投手だと思う」と話す。自分もまだまだ負けるわけにはいかない。

 ベテランの一打で、37イニング適時打がなかった打線にも火が付いた。1死一塁からは鈴木がダメ押しの右越え5号2ランを放ち、この回一挙6得点で逆転。鈴木は「井口さんの本塁打でベンチの雰囲気が変わり、いい流れで打たせてもらった」と話した。伊東監督も「ここ一番はベテラン。流れを一気に持ってきてくれた。チームを救ってくれた」と賛辞を贈った。

 前半戦は粘り強く得点を重ね「逆転のロッテ」と呼ばれたが、6連敗中は零敗が3試合もあった。この日も5回まで無得点だったが、終わってみれば9得点で今季23度目の逆転勝利。井口は「打線がカバーして、本来の形ができた。いい勝ち方ができたし、吹っ切れると思う」とうなずいた。

 これで通算250本塁打、通算1000打点まで、ともにあと「2」と迫った。それでも、41歳は「自分の記録はどうで もいい。残り少ない野球人生、何回でも優勝したい」と言った。今季もそのチャンスを諦めてはいない。(渡辺 剛太)

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2016年7月20日のニュース