同点9回に沢村まさか 暴投2度で2失点「過剰に低め低めと」

[ 2016年7月1日 05:30 ]

<巨・中>9回2死一、三塁 暴投で2失点目を喫する沢村(打者・堂上)

セ・リーグ 巨人1-3中日

(6月30日 東京D)
 まさかの展開だった。1―1同点の9回。巨人は、好投した大竹寛の後を受けて最善策として送り出した守護神・沢村が崩れた。2死二、三塁から2者連続暴投。同一投手が1イニングで2つ暴投し、いずれも三塁走者に生還されたのは球団で10年ぶり。06年…くしくも同じ6月30日の阪神戦(東京ドーム)以来だった。

 「いつもより(指に)引っかかってしまった。過剰に、低め低めと思った。責任を全うすることができなかった」

 沢村は試合前時点で30試合に投げ、3勝0敗、19セーブで防御率1・16と期待に応えてきた。だが、この日は先頭・大島を四球で出し、続く平田は三塁内野安打。2死二、三塁から福田へ投じたフォークが暴投となって勝ち越し点を許した。福田への四球後、堂上の時に再び暴投して失点。今季初黒星を喫した。

 高橋監督は「大竹がしっかり投げて沢村でこうなった。しょうがない」と責めなかった。一方で、今季ワーストの2安打に終わった打線に「坂本のホームラン1本だけでは、なかなか厳しい。打てないんですから工夫が必要。今日に限って、ではない」と苦言を呈した。

 若松には今季2戦2敗で、通算5勝目を献上。またもチェンジアップに苦しんだ。「(他の球種と)同じ腕の振りで…」と長野。内田打撃コーチが「前後に抜かれて対応できなかった」と表現するように、直球との錯覚で、待ちきれずに泳いでしまう。打席で投手寄りに立つなど対策も練ったが、3回以降は無安打と手も足も出なかった。

 首位・広島の連勝が止まった。追う立場としては何としても勝ちたい試合だった。借金は再び、今季ワーストタイの3。またしても、2日のヤクルト戦(秋田)に先発予定のエース菅野には大きな重圧がかかる。(川手 達矢)

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2016年7月1日のニュース