【有藤通世の視点】ソフトB和田 若い斐紹を育てながらの初勝利

[ 2016年4月13日 09:15 ]

<西・ソ>6回を終え、和田(右)とタッチを交わす斐紹

パ・リーグ ソフトバンク4―1西武

(4月12日 西武プリンス)
 ソフトバンクの和田は6回で123球。その球数の多さに、いかに細心の注意を払って投げていたかが如実に表れていた。強力な西武打線が相手。前回登板で投げ負けた岸のことも、強烈に意識しただろう。そして23歳と若い捕手の斐紹をベテランとしてどうリードするか。さまざまな要素が絡んだ中で勝利したことに価値がある。

 中村、メヒア、浅村ら西武は長打力のある右打者が並ぶ。バッテリーは内角は見せ球のボールにして外角の直球、スライダーなどでカウントを整えていた。何より一発を警戒したからだ。6回にはスライダーが甘く入って中村に本塁打を許したが、ソロだったのも幸いした。丁寧かつ慎重な投球が勝利への道しるべとなったのは間違いない。

 最もいい状態を「10」とするなら、この日の和田は6、7割の出来だったと思う。斐紹とは全3試合でバッテリーを組んでいるが、首脳陣の「育ててほしい」との意向も働いているはずだ。コンビとして熟成させるのも和田の役目である。(スポニチ本紙評論家)

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2016年4月13日のニュース