純平焦らず体づくり 活躍して岐阜の名前売り込む!

[ 2016年1月9日 09:40 ]

笑顔でトレーニングする高橋

 球界のエースになって岐阜をPRする!ソフトバンクのドラフト1位・高橋純平投手(18=県岐阜商)が8日、福岡市東区の西戸崎合宿所で始動。9日から始まる新人合同自主トレに備えた。この日、福岡・東区役所に転入届を提出し、早速福岡県民の一員になったが、ハートは生まれ育った岐阜への純愛でいっぱい。岐阜親善大使に名乗り出んばかりだ。

 並のルーキーではなかった。入寮から一夜明けたこの日、鷹の一番星は午前9時15分に合宿所の室内練習場に姿を見せ、千賀ら先輩たちにあいさつ。ルーキーらしい初々しさにあふれていたが、そこはクレバーさも売りの右腕だ。自分の足元を見つめていた。

 「千賀さんや他の投手のキャッチボールは見て分かる。いつも自分がやっているのより数段上です」。プロの投げるボールに驚きながらも、続けた言葉が高校生らしからぬものだった。「まだ合同自主トレも始まってないので分かりませんが、自主トレ中は焦ってブルペンに入らなくていいと思っています」。普通のルーキーなら若さゆえに最初からアピールしていくことを考えがちだが、高橋は冷静に受け止め、2月のキャンプイン後にブルペン入りする考えを示した。

 「やはり選手層は厚い。焦る必要はないと感じました。体づくりに時間をかけていきたい。(体が)未完成の状態でやってもケガをするだけ」。18歳とは思えない的確な判断で9日から始まる新人合同自主トレの方向性を見極めた。

 将来の自分もしっかり描いていた。「自分が投げているのを見て、あれが岐阜出身の高橋投手、と思ってもらえるようになりたいですね」。4年後の東京オリンピックを意識した上で侍ジャパンで活躍すること。その根底にあるのは岐阜愛だ。「入団する他の選手たちに聞いても岐阜ってどこ?」と知られてない現実を突きつけられ、それならばと岐阜をPRしていくことも目標に掲げた。「遠征から帰ってくると岐阜っていいなと思うんです。盛り上げていきたいですね」。

 高橋はこの日、ランニングと柔軟体操の軽いメニューをこなしただけだったが、クールな頭脳と熱いハートでプロ生活の第一歩を踏み出した。(田中 貴久)

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2016年1月9日のニュース