イチゴ大使になって!楽天オコエに東北一の産地から甘~いオファー

[ 2016年1月6日 05:30 ]

楽天ドラフト1位のオコエ

 「1月5日(イチゴ)の日」に、楽天のドラフト1位・オコエ瑠偉(関東第一)へ甘いオファーが届いた。東北一のイチゴ産地として知られる宮城県亘理(わたり)町が観光大使就任を熱望した。

 オコエはドラフト2位・吉持(大商大)とともに球団のアンケートで好きな食べ物を「イチゴ」と回答するほど、大のイチゴ好き。それを知った同町の斎義弘商工観光課長が「亘理町はイチゴを観光資源として推している。地元の球団に入るので、観光大使としてPRしてもらいたい」と呼び掛けた。

 太平洋沿岸に位置する同町は東日本大震災による津波で町内のイチゴ農家9割が被災。国の復興交付金を活用し、大型栽培施設「いちご団地」の整備を進めているが「まだ6、7割で、震災前の状態ではない。オコエ選手に応援していただければ」と斎課長は話す。同町では多くの農家が宮城県オリジナル品種「もういっこ」を生産。甘さの中に適度な酸味があるのが特徴で「1つ食べると、ついもう一個手を伸ばしてしまう」ことから名付けられた。注目度が高いオコエがPRすれば、知名度も「もういっこ」アップし、イチゴ農家の復興へ、ひと役買うことになる。

 デビュー前から観光大使のラブコールを受けるのは異例。「そう言ってもらえるのは光栄です。まずは野球に集中して結果を残したい」とコメントしたオコエは6日に仙台市内の「泉犬鷲寮」に入寮し、プロ生活をスタートさせる。 (徳原 麗奈)

 ▽亘理町 宮城県南部の太平洋沿岸、阿武隈川河口付近に位置する町で、総人口は3万3273人(15年9月)。年間平均気温が12.5度と東北地方の中では温暖なため、果樹などの農業が盛ん。特にイチゴは、隣接する山元町と合わせて「東北一の生産地」として知られる。また、郷土料理のはらこ飯は農林水産省が主催する「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれた。

 ≪プロ野球の過去の主な○○大使≫

 ☆99年小笠原道大(日本ハム) 名字つながりで「小笠原村観光親善大使」に任命され、巨人移籍後も継続。

 ☆04年木佐貫洋(巨人) 鹿児島・与論島での野球教室に参加し、町長から与論島の別名「ヨロンパナウル王国大使」に任命された。

 ☆04年李スンヨプ(ロッテ) 来日時に豚肉を気に入り、その縁でキャンプ地・鹿児島特産の「黒豚PR大使」に。

 ☆05年松井秀喜(ヤンキース) 石川県観光創造会議の特別顧問と同時に、石川県観光大使の第1号を務めた。

 ☆09年館山昌平(ヤクルト) 名前が縁で千葉・館山市の「ふるさとスポーツ大使」となって、野球教室などを通じて交流。

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2016年1月6日のニュース