逆転3ランの矢野、お立ち台で突然“大谷ファン”告白「息子と僕の憧れ」

[ 2015年6月14日 16:51 ]

<日・D>お立ち台で絶叫する矢野

交流戦 日本ハム3―1DeNA

(6月14日 札幌D)
 今月10日に巨人から日本ハムに移籍したばかりの矢野謙次外野手(34)がひと振りでチームと“憧れの人”を救った。

 0―1で迎えた6回、1死一、二塁で打席に入ると、初球のスライダーを左翼スタンドへライナーで運ぶ逆転&決勝の3ラン。試合後、手元に届いたホームランボールをうれしそうに掲げた矢野は「ありがとうございま~す!」と声を張り上げ、勝利の余韻に浸った。

 これまでなら来なかったはずの第3打席で出した最高の結果だ。それまでの2打席は、育成出身の19歳左腕で、プロ初登板初先発だったDeNA・砂田の前に四球、死球で快音なし。巨人時代であれば、運命の第3打席には「立てなかったと思う。今までなら代えられていた」という局面だった。

 だが、11日に日本ハムに合流してから3日間、栗山監督やコーチ陣、スタッフから毎日声をかけてもらい、「その気遣いに報いたかった」と気合が入った。そして、「準備はいつもできている。初球からいく」と2番手・平田の代わりバナをフルスイング。「何とか打ってやろうと思っていた」という声が心なしか震えたのも無理はなかった。

 日本ハムに来て3日で2度目のお立ち台。ヒーローは最後に言った。

 「自分には息子がいるんですけど、息子と僕の憧れのピッチャーで…。初めて間近で見れて本当にうれしかったし、すごいピッチャーでした」。突然、大谷ファンであることをカミングアウトした34歳は「途中で(マウンドを)降りちゃってすごい悔しい思いをしていると思うんですけど、でも、勝ち…つくんですよね?」と周囲に大谷の勝利投手を確認すると「勝ち…ついて良かったです」と会心の笑みを見せた。合流からわずか3日。だが、もう立派なハム戦士の1人だ。

続きを表示

この記事のフォト

2015年6月14日のニュース