DeNA10連敗も“孝行息子”現る 砂田4回途中まで無安打投球

[ 2015年6月14日 17:08 ]

<日・D>好投したDeNA先発・砂田

交流戦 DeNA1―3日本ハム

(6月14日 札幌D)
 7年ぶり、泥沼の10連敗。だが、低迷にあえぐDeNAに思わぬ“孝行息子”が出現した。今月7日に育成から支配下登録されたばかりの2年目左腕、砂田毅樹(すなだ・よしき)投手(19)が日本ハム打線を相手に5回1/3で84球を投げ、5安打2失点。敗戦投手にはなったものの、4回2死までノーヒットノーランの快投を見せるなど、日本最速男の大谷翔平投手(20)と堂々と渡り合った。

 出身地・北海道でのプロ初登板初先発。育成出身の“雑草”が、光り輝くスーパースターの大谷に投げ勝って勝利投手になれば、史上初の育成出身選手によるデビュー勝利という偉業を成し遂げるはずだった。

 序盤からMAX159キロの速球で押しまくる大谷とは対照的に、直球のスピードは140キロそこそこ。だが、左腕から繰り出される多彩な変化球とコントロールの良さで、内野ゴロの山を築いた。4回2死までノーヒット投球。1―0とリードして迎えた6回、1死から中田と岡に連打されて降板し、マウンドを譲った2番手・平田が初球を矢野に逆転3ランされて勝利投手は一転敗戦投手へと変わったが、19歳らしからぬ落ち着いたマウンドさばきは、今後に向けて大きな期待を抱かせた。

 「初登板でもっと緊張するかと思っていましたが、マウンドに上がったら落ち着いて投げることができました。相手にとって初見ということもあってだと思いますが、3回まではしっかり抑えられました」という砂田。4回2死からプロ初安打を浴びた中田に6回にも安打を許し、そこから逆転負け。「特に2本目のヒットはいらなかった」と反省した。

 それでも「得点圏にランナーを背負っても焦らずにできましたし、1軍を意識してファームでやってきたことが1軍のマウンドでもできて良かったです」と本人も手応えを感じた様子。10連敗の中にもひと筋の光明は見えた。
 

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