西武・秋山 快速100安打!イチ、広瀬に次ぐ63試合目到達

[ 2015年6月14日 05:30 ]

<西・ヤ>1回、中前打を放つ秋山

交流戦 西武6―4ヤクルト

(6月13日 西武D)
 その時はあっという間に訪れた。初回先頭の打席。今の西武・秋山にとっては、100安打を楽々と成し遂げたようにさえ見える。

 「通過点です。素直にうれしいですが、これで終わるわけじゃない。100本が目標でもない」

 2ボール2ストライクから、5球目のシュートに食らいついた。左手の押し込みを利かせ、中前に運ぶ。63試合目での100安打は、史上3位のスピード到達。94年イチロー(オリックス)の60試合、64年広瀬(南海=現ソフトバンク)の61試合に続いた。10年にシーズン最多記録214安打をつくったマートン(阪神)でさえ100安打は66試合目での到達。秋山の凄さが際立つ。

 10試合連続安打で初回の一挙4点先制を演出した安打製造機は2回にも中前打し、すぐさま101本目。今季のマルチ安打32度は12球団ナンバーワンで、年間229安打ペースをひた走る。

 イチローが史上初の200安打を達成した94年は6歳だった。野球の世界を超えた社会現象。小学校に入学する前の秋山少年にもその凄さは分かった。「子供ながらに、イチローさんの名前は覚えやすかったし、社会的にも大変な騒ぎだった」。プロの世界に身を置き、今はその凄さを肌で実感する。安打を重ねるごとに比べられ「僕は200安打したわけでもないのに…」と戸惑いも感じる。だからこそ「1日1本」をモットーに、1打席に懸ける。

 交流戦でチームは3年ぶりの勝ち越しを決め、12球団勝率1位の可能性も残す。「塁に出ることをしっかり考えて、チームに貢献したい」。笑うのはシーズン終了後でいい。

 ≪球団記録更新も期待≫西武の秋山が2安打を放ち、チーム63試合目で101安打。シーズン100安打到達ペースでは94年イチロー(オ)の60試合目(最終210安打)、64年広瀬(南海)の61試合目(同167安打)に次ぎ、歴代単独3位のスピード記録となった。現在のペースなら最終229安打。シーズン最多安打の10年マートン(神=214本)の100安打は66試合目で秋山は3試合早い到達だ。なお、シーズン最多安打の球団記録は02年松井稼の193本で200安打以上はいない。

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