ソフトB松田3戦連発!11回サヨナラ弾だ!「価値ある1勝」

[ 2015年6月12日 05:30 ]

<ソ・神>11回2死一塁、松田はサヨナラ2ランを放ち歓喜の表情

交流戦 ソフトバンク5-3阪神

(6月11日 ヤフオクD)
 ソフトバンクが11日の阪神戦で、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。3―3の延長11回2死一塁から、松田宣浩内野手(32)が左中間に3試合連続本塁打となる16号2ランを叩きこんだ。6番手の二保旭投手(25)が4勝目。チームは交流戦で開幕から5カード連続の勝ち越しを決め、首位を守った。

 3夜連続の放物線。最後の一発は格別だった。3―3の延長11回2死一塁。3三振1併殺打で迎えた5打席目の松田は開き直っていた。「前に飛ばせば何か起きる」。2球目の外角128キロスライダーを引っ張った打球は、阪神ファンで黄色くなった左中間席へ。4月2日のオリックス戦(ヤフオクドーム)以来、自身4度目のサヨナラ弾だった。

 「打った瞬間ですね。接戦の中で打てたのは自信になる。ギータ(柳田)も痛い思いしたけど、いるメンバーで全員野球で勝つことができた」

 苦しい展開だった。初回1死二塁で柳田が左手首に死球を受け、3回の守備から途中交代した。クリーンアップの一角を欠いた打線は8回1死満塁の絶好機も、内川が投ゴロ併殺打に倒れるなど、あと一本が出なかった。閉塞(へいそく)感は松田も同じだった。初回2死一、二塁と追加点の好機に空振り三振に倒れ、4回無死一塁は遊ゴロ併殺打。ヒットの気配すらなかった5打席目に「意外性の男」が最高の一撃を放った。

 これで阪神戦は3試合連続のアーチ。自己最高は11年の25本塁打だが、今季は60試合で16本塁打と年間38発ペース。自己記録を大幅に上回りそうだ。好調の要因は「外野フライ」の意識だ。「常に外野フライを打つイメージで打席に立っている」。そのままではアウトだが、膝を折り、重心を下げる新フォームは飛距離が出る。外野へ飛ばすイメージで十分、柵越え可能。打席でのゆとりも生まれている。

 「きょうはハラハラ、ドキドキしながら“熱男”になっていただけましたか?ああいうところでやるのが、彼のお祭り男の部分。凄いね」と工藤監督もお祭りムード全開だ。これでチームは5カード連続の勝ち越し。12日からの広島戦(ヤフオクドーム)に勝ち越せば、交流戦全カード勝ち越しとなる。連勝が6で止まった前夜のショックなど、どこかへ吹き飛んでしまったかのようだ。

 「引き分けより勝ちは大きい。僕にとっても大きかった」。序盤にクリーンアップの一角を欠いたが、6番に控える松田が、強力打線は3、4、5番だけではないことをあらためて見せつけた。

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