「元・回文芸人記者」中日編 昌&指揮官“2人仲いいかなりタフ”

[ 2015年2月8日 08:00 ]

「似ていない」と言いつつも、イラストを手に笑顔を見せてくれた山本昌

 レジェンドを前にして、スケッチブックをめくる手が震えた。現役最年長。8月で50歳となる山本昌は、今季勝ち星を挙げれば、ジェイミー・モイヤー(当時ロッキーズ)が持つ49歳180日のメジャー最年長記録も抜く。宿舎から球場までの約2キロ。緊張はMAXに達しながらも「“立ち合い”が肝心」と、必死にチャンスをうかがった。意を決して突っ込んだ。あと27試合で通算出場試合の日本記録を更新する谷繁兼任監督と合わせた回文「2人仲いいかなりタフ」を、恐る恐る差し出した。

 似顔絵は自信作だった。ところが…。「微妙だな。あんまり似てないんじゃないの。(谷繁)監督の方が似てるかな」のダメ押し、ならぬダメ出し。見事にいなされた。

 昨季、登板した全3試合でバッテリーを組んだ小田が引退。今季は、谷繁兼任監督との94歳コンビで世界最年長勝利が現実味を帯びてきた。これには、「名前が残るのはいいこと」と闘志満々だ。現役を続けられる要因は「恵まれたこと。球団にも、指導者にも、体にも恵まれた」。味も深みもあるコメントをいただいた。レジェンド左腕がいることで若手も育ち、ファンも球場に足を運ぶ。球界のために「世界1位生かせ」。偉そうな回文ですみません。

 中日といえば、芸人時代に「見な!!TSUTAYA立浪」というネタを都内で披露し、完全にスベらせた苦い過去がある。やはり地元ネタは地元が一番。茨城の学園祭で「都民だんだん水戸」で会場を沸かせたのは、いい思い出となってる。全国区の「マサ様」とは違って、才能には恵まれず。芸人人生は5年で断髪式を迎えてしまった。

 ≪まだあるぞ!!【中日】回文≫

 ▽「和田偉大だわ」(わだいだいだわ)通算2000安打まであと15本のベテラン和田。19年目の大台到達は確実だ。

 ▽「山井も今や…」(やまいもいまや)入団から13年シーズンまでの12年間で36勝だった山井が、昨季13勝で最多勝。遅咲きだが今やエースだ。

 ◇回文とは 「竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)」「確かに貸した(たしかにかした)」など、普通に読んでも、逆さから読んでも同じになり、意味が通じる文のこと。言葉遊びの一種。

 ◆渡辺 剛太(わたなべ・ごうた)1980年(昭55)10月27日、東京都墨田区生まれの34歳。横浜国大在学中の03年1月に唐沢拓磨とお笑いコンビ「レム色」を結成。04、05年に「M―1グランプリ」準決勝進出。ネタ本も出版したが、08年3月に解散。09年4月にスポニチ入社。東京本社編集センター、福島支局勤務を経て、昨年10月にスポーツ部の野球担当になった。

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