中田 ティータイム場外弾!フリー不振でイラッ…うさ晴らし145発

[ 2015年2月8日 05:30 ]

居残りでロングティーを繰り返す中田

 ど派手なデモンストレーションに名護の子供たちも腰を抜かした。左翼ポール付近で、興奮した声が何度も響き渡った。「中田って、すげえ~」。全体練習後のロングティーで日本ハムの主砲、中田が約1時間半のショータイムを開催した。

 「納得したスイングができなくてイライラしていた。(昨季引退した)稲葉さんや金子誠さんから“壁にぶつかったときはロングティーをやってフォームを見つめ直せ”と言われていた。長時間やらないと納得して終われないと思った」

 籠にいっぱいになっていたボールを本塁付近から左翼席へ向かってぶちかました。「自分のスイングで気持ちよく振り抜くことを意識した」と体の正面でボールを叩くことを意識しスピンをかけて飛ばそうとした。実に231スイングで10連発を含む145球がピンポン球のように軽々とフェンスオーバー。さらには、距離にして約115メートルの場外弾も連発で叩き込んだ。近い距離からトスされる球を打つティー打撃は、投手がマウンドから投げるフリー打撃などと違って飛距離を出しにくい。反発力が低く、自身のパワーだけで打球を運ばなくてはいけない状況で柵越えを連発するのは怪物・中田ならでは、だ。

 中田にとっては憂さ晴らしといえた。フリー打撃で昨季8勝をマークした上沢と対戦。前日の段階で首脳陣は162キロ右 腕・大谷との対戦を検討していたが、中田は「打撃の感じが崩れるから嫌だった」と回避。ここまではシナリオ通りだったが、その後の思惑が外れた。

 上沢が投じた24球中13スイングも安打性はわずか2本。しかも、フェンスオーバーなし。これには中田も「最初は上沢を懲らしめてやろうと考えたがやられた感じ。変化球も切れていたし(打撃投手と)球質が違った。8勝しただけのことはある」と白旗を揚げた。4歳下の21歳右腕に完敗。そんなうっ憤を居残り練習で晴らした。

 鬼気迫るスイングに、栗山監督は目を細めた。「久々に本気になって振っていたね。手首が立っていて打球もつかまっていたね」。主砲が燃えれば、チームの士気も上がる。指揮官が喜ぶのも当然といえた。

 ▼日本ハム・上沢(打撃投手で中田を封じ)直球、ツーシームなど全球種が投げられて良かった。中田さん相手ということは全然関係なく投げることができた。

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