野村謙二郎氏、オリ打線に出た厚み評価 ソフトバンクに「匹敵する」

[ 2015年2月8日 09:45 ]

スポニチ本紙評論家の野村謙二郎氏(左)と話す森脇監督

 オリックスのキャンプを今季初めて見せてもらったが、非常に締まった雰囲気があった。チームとして、目指すものへの意識がはっきりしたからだろう。今年はやるぞ、というムードが自然と出ている。打者にしても、まだ、技術を語る時期ではない。が、メンタルの高さは十分見えた。

 シーズン中は必ず波がある。結果が出なかったころは、悪いスタートになったりすると「今年もダメか」などと思うものだが、「こんなところではダメだ」と前向きに切り替えられる雰囲気がある。森脇監督とも話をさせてもらったが「チームが変わってきて、自信になっている。継続してやりたい」と話していた。やはり、補強もいい影響を出しているのだろう。

 根本は投手のチームで、7回以降にリードを保って勝ちきるスタイルだが、ブランコ、中島、小谷野が加わって、去年より相手に与える影響が大きい。右の長距離砲がこれだけ補強されると、相手は左のエース級をぶつけにくくなる。

 同時に自軍の選択肢も増える。去年のように、糸井が膝を痛めたとしたら、休ませるという方法もできる。打順などは監督の考えが出るが、それこそ選択肢は無数にある。パ・リーグではソフトバンクがバランスの取れた打線だが、匹敵する厚みが出た。80勝もした去年の成績も含めて、当然、優勝候補と見られるだろう。楽しみなシーズンになりそうだ。(野村謙二郎=スポニチ本紙評論家)

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2015年2月8日のニュース