ドラ1岡本に原監督が“4番バット”助言「松井だって試行錯誤」

[ 2015年2月8日 06:30 ]

フリー打撃で鋭い打球を飛ばす岡本

 巨人・原辰徳監督(56)が7日、ドラフト1位の岡本和真内野手(18=智弁学園)に「スラッガー道」を説いた。2軍のひむかスタジアムを訪れ、フリー打撃を視察。将来の4番に期待する高卒ルーキーに、強打者が使うバットの形状などを助言した。キャンプ初日の視察時には柵越えゼロだった岡本は、3本の豪快なアーチを放つとともに、理想の「相棒」選びにも意欲を示した。

 フリー打撃の合間に、濃密な「4番講座」が待っていた。2回に分けて、合計約5分間。原監督が岡本に初めて施した本格的なアドバイスは、プロとしての道具選びの重要性だった。

 原監督「日本を代表するバッターになってもらいたい。少しバットの部分でアドバイスした。金属バットだった経験談を聞いて、どういうふうにやっていくか。(今は)スラッガーになるバットの形状でない」。

 現在、890~900グラムのバットを数種類、試している岡本だが、指揮官が理想とする「4番バット」とは違った。「我々のころは重たかった。普通でも920グラム、夏場は950グラムとか。今は軽いんじゃない」。同じ形状でも、重いバットを強く振れれば当然、反発力は増す。長距離打者として大きく育てたいという思いがある。

 岡本も中学時代から練習で木製を振り込んできたとはいえ、本番の試合では金属バット。そこまで突き詰めて考えたことはない。「原監督のような凄い打者がどういうバットを使っていたか、教えてもらいました。そういうのもアマチュアとは違うんだと思いました」。途中からは育成枠の北之園が使っている34・5インチ(約87・6センチ)、920グラムのバットを使うよう指示されて試した。

 この日のフリー打撃では53スイング中、3本の柵越え。2連発、バックスクリーン弾もあった。原監督が初めて視察した1日のキャンプ初日で岡本は「緊張した」と柵越えゼロ。落ち着いて本来の打撃を披露した。

 原監督は「松井だってバットをずっと試行錯誤していましたから」と日米で4番を打った巨人の「レジェンド」を例に挙げた。日米通算507本塁打の松井秀喜氏も、現役終盤まで毎年のようにバットにマイナーチェンジを加えるこだわりを見せていた。

 岡本「しっかり合ったものを使って技術を磨いていきたい」。

 キャンプ第2クール2日目で2度も原監督が2軍の打撃練習を視察するのは異例。大きな期待を、どっしりした18歳が受け止めた。

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