ダメ虎64年ぶり屈辱甲子園17失点 ファンもやけくそ

[ 2014年9月14日 05:30 ]

<神・広>8回1死二塁、田中の右越え2ランで17点目を失った阪神ファンは抗議の大喜びを見せる

セ・リーグ 阪神5-17広島

(9月13日 甲子園)
 虎党は怒るどころか、あきれ果てていた。8回、4番手の筒井が1死一塁から5連打を浴び、6失点。田中の8号2ランでスコアボードに「17」が記されると、右翼席の阪神ファンがまさかの行動に出た。赤で埋め尽くされた左翼席に呼応し、万歳を繰り返す。9回には、この日2本塁打の堂林が登場すると、虎党の「3本目や~」の声が響き渡った。

 4万6000人の前で赤っ恥をかいた。今季最多17失点。本拠で17失点以上を喫するのは1950年4月16日の巨人戦に18失点して以来、64年ぶりの屈辱に、和田監督は「本拠地でこういう…(負け方)。四球と失策から膨らんだ失点が多かった。悪循環だった」と寂しそうに話した。

 初回に4点を先取されたが、2回までに3点を返した。2番手の歳内が2~4回を6奪三振の完全投球を見せて、反撃ムードは高まったが、後を継いだ投手が誤算だった。5回からマウンドに上がった金田がいきなり3失点。ボールが先行し、カウントを取りに行ったところを痛打された。その後も8回まで4イニング連続で得点を許し続け、その間だけで4失策。2回8失点の筒井は「調子どうこうじゃない。何も言えません」とうなだれた。

 9月に入って3勝8敗と失速し、和田監督の続投も白紙に戻されている。球団は今3連戦後にも編成会議を開いて最終決定する予定だが、大事な巨人、広島6連戦は1勝4敗と負け越しが決定。自力2位の可能性が消滅する中、「何とかあすはファンに喜んでもらいたい」と言葉を絞り出す指揮官の進退には、「赤」ランプが点灯しかけている。

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2014年9月14日のニュース