自己最速153キロ出た!大瀬良“ドラ1対決”制した

[ 2014年9月14日 05:30 ]

<神・広>4回裏2死二塁、西岡を遊飛打ち取ってグラブを叩く大瀬良。右は二走・福留

セ・リーグ 広島17-5阪神

(9月13日 甲子園)
 やっぱり負けたくはない。広島の大瀬良はゴメスに2ランされた8回まででマウンドを降りたが9勝目。8回5失点の数字には不満も、初回KOとなっていた阪神・岩貞との注目のドラフト1位対決には圧勝した。

 「普段は気心知れた友達ですけど、しっかり勝てるように頑張った」

 投げ勝った相手の岩貞とは大学時代に日米野球を戦ったチームメート。しかも宿舎では同部屋だった。ピッチング理論を戦わせたこともあり、その凄さも知っているからこそ意識しないというのはありえなかった。

 この日は自身最速タイの153キロを計測。「スピードが出ているということは体が動いているということ」。3回2死でマートンを遊ゴロに仕留めた外角低めの初球だったが、体を動かせてくれたのが岩貞の存在だったのかもしれない。

 試合前まで、デーゲームは1勝4敗と得意ではなかった。データ通りに初回いきなり2者連続四球のスタートから2失点。下位打線からの2回にも無死から連打されて1失点していた。

 それでも3回を3者凡退に抑え、4回無死二塁も無失点で切り抜けると、打線がさらに大量点のプレゼント。ようやくリズムに乗った。17―3となっていた8回2死一塁では力勝負に行って左翼席に運ばれた。高め147キロの直球…。「点数があったので力任せにいってみようと。競っていれば直球ではないんですけど」。まだ余力のある112球だったが、野村監督から「完投は頭にあったけど、最後スイスイいけばね」と説明され、9回のマウンドには立たせてもらえなかった。

 2桁勝利まで、あと一つ。「残り試合は少ないけど、投げる試合は全部勝てるように」。チームの優勝争いに貢献していく中で新人王のタイトルも現実味を帯びてきた。

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2014年9月14日のニュース