「捨て身でいった」山本昌、快挙の理由は「しつこいからじゃ…」

[ 2014年9月5日 22:15 ]

<中・神>お立ち台では、うっすら涙を浮かべる山本昌

セ・リーグ 中日6―0阪神

(9月5日 ナゴヤD)
 大きな花束を手に、中日・山本昌は柔らかな笑みをたたえてお立ち台に上がった。8月11日に誕生日を迎え49歳25日。今季初先発でプロ野球の史上最年長出場記録を64年ぶりに更新、さらに史上最年長勝利も手にした。

 「本当に皆さんに感謝してます。ファームでもスタッフがしっかりと送り出してくれて、家族もバックアップしてくれて」。一言一言かみしめるように喜びを表した。

 初回、先頭・上本にいきなり中前打され1死三塁とピンチを背負った。だが、後続を抑えて無失点で切り抜けると、その後も粘りの投球で相手に得点を許さなかった。「捨て身でいった。とにかく試合を壊さないようにと」。5回を90球、5安打無失点。堂々の投球内容で“後輩たち”に後を託した。

 プロ31年目。昨季まで576試合に登板し、218勝164敗5セーブの成績を残してきたベテラン左腕も、勝負の世界で今季は苦しんできた。2軍戦で精彩を欠き、なかなか昇格のチャンスは巡ってこなかった。それでも「苦労したが、こうやって、こういう場に立てて、幸せな野球選手だと思っています。しつこい性格なんで希望を持って調整してきた」と山本昌。不屈の闘志で戻ってきた1軍舞台。長く活躍できる理由を問われると「しつこいからじゃないですか」と最高の笑顔を浮かべていた。

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